人々の心を掴みやすい短尺動画として、急成長を遂げているTikTok。
ユーザー層が若いというイメージがある方も多いと思いますが、実は違います。現在のメインユーザーは40代の中年層へと移行しつつあり、幅広いターゲットにリーチできるSNSとなっているのです。
上手く活用すれば、企業の集客としても高い効果が期待できます。
今回は、TikTokのアルゴリズムの仕組みをはじめ、分析方法を詳しくご紹介します。
視聴維持率やシェア率、フォロー率などについても言及している他、無料で使える分析ツールも取り上げています。
この記事を読めば、TikTokのフォロワーを増やすコツが分かるようになります。ぜひ最後まで読んでみてください。
TikTokは簡単に伸ばせる?
YouTubeやインスタなどでは、フォロワーをコツコツと増やさないと、多くの人の目に留まるのは至難の業です。
しかし、TikTokのアルゴリズムは独特であり、他のSNSとは異なります。たとえ、TikTokアカウントを開設して1本目の投稿であったとしても、バズるという現象が起こり得るのです。
なぜかと言うと、TikTokではアカウントよりもコンテンツが重視されます。
言い換えれば、優れたコンテンツさえ制作できれば、誰でも多くのユーザーに視聴されるチャンスがある仕様なのです。
そのため、TikTokは他のSNSよりも、認知度の拡大や購買行動の促進といった目的を達成しやすいプラットフォームと言えます。
TikTokならではのアルゴリズムのポイントをしっかり押さえて投稿を続ければ、コンテンツをヒットさせ、フォロワーを増やすことが可能です。
アルゴリズムについての理解が必要不可欠
コンテンツファーストとは言え、何の考えもなしに動画を制作していては視聴回数は思うように伸びません。
TikTokでは1回バズったとしても、次の投稿では一気に数字が下がってしまうことも多々あります。
継続的にヒットコンテンツを制作し、集客につなげるためには、TikTokのアルゴリズムを理解したうえで分析することが大切です。
ここでは、TikTokのレコメンドシステムとアルゴリズムの種類について解説していきます。
レコメンドシステム‟おすすめ”とは?
ユーザーの興味に合わせて、親和性の高い動画が表示されるTikTokの‟おすすめ”。
当然、おすすめフィードに表示される回数が多いほど、コンテンツの視聴回数は伸びます。
TikTokでフォロワーを増やすためには、おすすめ配信を決定付けるレコメンドシステムを理解することが重要です。
TikTokでは、どのアカウントでも最初は100~300回程度は、おすすめフィードにランダムに配信されるようになっています。
その際にいくつもの要素により評価付けされ、ユーザーにとって価値ある動画だと判断された場合に、おすすめフィードにより多く表示される仕組みです。
ちなみに評価システム(アルゴリズム)には、フォロワー数の多さや過去にヒット動画を上げているかなどは、一切関係がありません。
TikTokのアルゴリズムは2種類存在する
アルゴリズムというと難しいイメージがありますが、大きく分けるとバズるかバズらないかの2種類を決める評価基準と考えてください。
TikTokレコメンドシステム | 特徴 |
加算アルゴリズム | 平均視聴率やフル視聴率など9項目のバズる要素 |
減算アルゴリズム | 違反行為や誘導などのバズらない要素 |
TikTokのレコメンドシステムでは、加算アルゴリズムと減算アルゴリズムを総合的に処理して、ランク付けします。
各要素を細かく分析することが、アカウントを成長させるポイントです。
次の章では、加算アルゴリズムの各要素について詳しく解説していきます。
”加算アルゴリズム”とは?
TikTokでバズっている動画は、加算アルゴリズムが上手く作用した結果です。
自社アカウントを成長させるためには、本章で紹介するアルゴリズムの指標に重点を置いたコンテンツ作りを心がけましょう。
ひとつひとつの要素がTikTokのアルゴリズムで識別されて、コンテンツを優位なポジションに導きます。
加算アルゴリズムとして、意識すべき指標は以下の通りです。
- 平均視聴時間
- 視聴維持率
- 視聴完了率
- いいね数
- コメント数
- シェア率
- 保存数
- プロフィール遷移率
- フォロー率
特に、平均視聴率と視聴維持率、視聴完了率の割合が、レコメンドシステムに大きな影響を与えます。
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
1. 平均視聴時間
ユーザーが1つのTikTokコンテンツを視聴したときの平均時間です。
当然、平均視聴時間が長いほうが、ユーザーが楽しめる価値のあるコンテンツとして判断されます。
また、2022年3月からは、3分までだった動画配信が10分に延長され、より独自性の高いコンテンツ作りが可能となりました。
ユーザーが「もっと見たい」と思えるような内容で、平均視聴時間を上げることが大切です。
2. 視聴維持率
動画の尺に対して、どのくらい視聴されたかの割合です。1分の尺のTikTokコンテンツに対して平均視聴時間が30秒の場合は、視聴維持率は50%ということになります。
視聴者は、面白くなかったり興味がなかったりする動画を長く見てはくれません。
いかに魅力的なコンテンツを作って、視聴者維持率を上げていくかが課題になります。目指すは視聴維持率60%以上です。
視聴維持率60%を目指すには、どこで視聴者が離れるのかを分析し、改良を重ねていく必要があります。
3. 視聴完了率
動画をフル視聴してくれたユーザーの割合です。短尺とは言え、TikTokでは瞬時に違う動画に流れていくユーザーが少なくありません。
動画を最後まで見てくれるユーザーは、自社ブランドの熱狂的なファンになる可能性が高いということ。
視聴完了率を上げていくと、アルゴリズム上優位にランク付けされます。30%以上のユーザーが最後まで見てくれるように、工夫をしましょう。
視聴をやめてしまうポイントを減らしていくことが重要になります。
4. いいね数
TikTokコンテンツの再生回数に対して、ハートマークのいいねが付いた割合です。
「この動画面白い!」「いいこと知った!」など、ユーザーが視聴してよかったと思えるようなコンテンツに仕上げることがポイント。
10%以上のいいねを目安にすると、TikTokのアルゴリズム上プラスに作用する可能性が高いです。
5. コメント数
再生回数に対してコメントが付いた割合ですが、いいねをもらうよりも当然ハードルは高くなります。
コメントを書きたいという気持ちにさせるには、ユーザーの心を掴むコンテンツでなければなりません。
また、アカウントのファンはコメントを書いてくれやすいので、継続的によい動画を作る努力も必要です。
6. シェア率
シェア率は、TikTokの再生回数に対してユーザーがインスタやTwitterなど、他のSNSでシェアした割合です。
「誰かにこの動画を見せたい」「自分だけで楽しむのはもったいない」など、わざわざシェアしたくなる優良コンテンツは、TikTokのアルゴリズムでは加算条件になります。
0.2~0.3%のシェア率が取れると、バズる確率も高くなるでしょう。
7. 保存数
再生回数に対して、ユーザーにコンテンツが保存された割合です。
役に立つ情報やまた見たいと思わせるコンテンツは、保存されやすくなります。
いいねやコメントほど多いアクションではありませんが、保存数の多さもレコメンドシステムの判断要素の一つです。
8. プロフィール遷移率
プロフィール遷移率は、動画の再生数の中でプロフィールを見たユーザーの割合です。
コンテンツだけではなくプロフィールも観覧するユーザーは、自社アカウントにかなり興味を持っている証拠。
フォロワーの獲得にもつながる要素であり、3%を目指していきたいところです。
9. フォロー率
フォロワー数の多さは加算アルゴリズムに直接は影響しません。しかし、再生回数に対してフォロワーが付いた割合は、少なからず関係します。
フォロー率が高ければ、ユーザーにとってメリットが多い動画を継続的に投稿していると判断されるからです。
動画をいくつかに分けて投稿するなど、ユーザーがフォローしたくなるような工夫も必要と言えます。
”減算アルゴリズム”とは?
いくら加算アルゴリズムの対策をしっかりしていたとしても、TikTokのおすすめフィードに表示される回数が激減するケースもあります。
マイナス要素となる減算アルゴリズムがあった場合です。ここからは、TikTokのレコメンドシステムにおいて、動画がバズらない原因について確認していきましょう。
コミュニティガイドラインに反する行為
月間アクティブユーザー数が10億人を超えるTikTok。多くの人が喜びや創造性を見出しながら快適に利用できるように、TikTokではコミュニティガイドラインを設けています。
信頼性と安全性を損ねると判断されたコンテンツは、制限がかかったりアカウントバンされたりする可能性もあるので注意しましょう。
UXを悪くする行為
ユーザーが不快感を抱くようなUX(User Experience・ユーザーエクスペリエンス)を低下させる行為もTikTokではNGです。
具体的には、YouTubeなどの外部サイトへ直接的に誘導するようなコンテンツになります。
他のSNSの導線としてTikTokを使用する企業も多いのは事実ですが、コンテンツ内で言及するのは避けましょう。アルゴリズム的にはマイナスポイントとなってしまいます。
望まない表示
興味のない動画や不快感を抱く表示がある場合は、ユーザーに『興味がありません』ボタンを押されることもあります。
多くのユーザーにとって、望まれないコンテンツとアルゴリズム上判断された場合は、おすすめフィードに表示される回数も減りやすいです。
視聴者からのネガティブな評価
TikTokでは、ユーザーが不適切と判断した場合は『通報する』ボタンを押されてしまいます。
内容によっては、コンテンツを削除するよう注意喚起される他、悪質と見なされた場合はアカウントバンにもつながり兼ねません。
ネガティブな評価が増えるのも、減算アルゴリズムに大きく影響します。
TikTok目的別の分析方法
TikTokアカウントを伸ばすためには、アルゴリズムの理解と合わせて必要なのが分析です。
分析方法については、TikTokを運用し、どのような目標を達成したいのかによって変わってきます。
ここからは、TikTokの目的別の分析方法を3つに分けて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
TikTokの分析には、インサイトデータをダウンロードできるPCが最適です。
詳しくは意外にもTikTok運用はパソコン(PC)の方がオススメなの!?で紹介しています。ぜひご覧ください。
ブランドイメージの向上
ブランドに対して親しみを持ってもらうためには、ユーザーが共感性を抱きやすいコンテンツを作ることが大切です。
分析の際には以下の4つのポイントを特に意識しましょう。
- 合計動画再生回数
- 平均視聴時間
- 視聴維持率
- 視聴完了率
動画の再生回数は多いに越したことはありませんが、1秒も動画を見ずに離れていってしまうユーザーもいます。
平均視聴時間が10%を下回るようだと、もっとコンテンツ内容に工夫が必要と言えるでしょう。
また、視聴維持率や視聴完了率も分析することで、ユーザーがどんなコンテンツに興味を持っているのか、また関心がないのかなどが分かります。
合計動画再生回数の伸びと合わせて、平均視聴時間や視聴維持率、視聴完了率の割合を上げていくことが、ブランドのイメージアップにつながります。
知名度向上
自社ブランドや商品、サービスについて多くの人に知ってもらうことは、マーケティングの第一ステップです。
知名度向上を目指している企業が、分析の際に意識する要素は以下の通りです。
- フォロー率
- フォロー数
- 合計動画再生回数
合計動画再生回数に対するフォロワー数の割合を出し、期間ごとにデータ化すれば、どれだけ認知度が上がっているかを知る指標になります。
また、1つのコンテンツの再生回数がフォロワー数の50%以下の場合は、内容を見直したりキャンペーンをしたりして、改善を図りましょう。
実店舗での売買
飲食店や美容院、小売店への集客に関しては、関係のない地域に住むユーザーに訴求しても購買行動に結びつきません。
店舗での売買につなげたい場合は、地域別動画視聴数のデータを分析しましょう。
どれだけターゲットにリーチできているかを確認したうえで、ユーザーが「来店したい」と思えるようなコンテンツ作りをすることが大切です。
【無料で使える】TikTok分析におすすめのツール
ここまで、TikTokのアルゴリズムや分析方法などを解説してきましたが、最後に分析におすすめのツールをご紹介します。
無料で使えるものを取り上げていますので、気軽に試してみてください。細かな分析により、ターゲットに最適化したコンテンツが作れるようになるはずです。
TikTokプロアカウント
公式TikTokがサポートする分析ツールで、動画を初投稿した翌日から利用できます。
『プロアカウント』では、主に以下のような要素について確認可能です。
- アカウント
- コンテンツ
- フォロワー
それぞれの分析データの詳細を見ていきましょう。
アカウント
アカウントの分析では、期間ごとのデータが確認できることが特徴です。
7日間、28日間、60日間など期間を指定して以下の項目についての、数字の推移がチェックできます。
- エンゲージメント
- フォロワー数
- コンテンツ
- LIVE
エンゲージメントでは、動画の視聴回数やいいね、コメントなどのユーザーの反応が期間ごとに分かり、ダウンロードも可能です。
コンテンツ
動画ごとに細かな分析データが出るため、内容の改善に役立ちます。コンテンツでは次のようなポイントが分析できます。
- 総視聴時間
- 平均視聴時間
- 視聴完了率
- リーチした視聴者
- 動画のトラフィックソース
- 地域別動画視聴数
平均視聴時間や地域別動画視聴数など、重要な分析情報が含まれているので、大変参考になります。
フォロワー
トータルフォロワー数の遷移が確認できます。
また、フォロワー数が100人を超えると、以下の項目について詳しいインサイト情報が公開されます。
- 性別
- 地域
- フォロワーアクティビティ
フォロワーアクティビティには、もっとも多く視聴されている時間帯が分析できるため、投稿のタイミングを決めるのに役立ちます。
exolyt
自社のTikTokアカウントだけではなく、他社のアカウントまで監視・分析が可能な分析ツール『exolyt』。
競合アカウントとの比較が簡単にでき、無料で利用可能なツールなので大変便利です。
exolytのサイト上で、分析したいアカウントを検索すると以下の情報が表示されます。
- フォロワー数
- いいね数
- 動画投稿数
- 視聴回数
- フォロワーのいいね比率
また、無料登録すれば再生回数の合計をはじめ、動画分析や毎日の進歩状況など、TikTokのプロアカウントとほぼ同じような分析データを閲覧できます。
さらに、もう一歩踏み込んだ分析が必要な場合は、有料プランも用意されているため、活用するのも一つの手です。
TikTokの運用事例2選
最後に、株式会社pamxyが実際に行った、企業のTikTokアカウントの運用事例をご紹介します。
- 株式会社ジンジブ
- THL専門学校
株式会社ジンジブ
株式会社ジンジブ様からは、「高校生に自社サービスの認知を行いたい」というご希望を頂き、弊社では「TikTok」を利用した運用代行を行いました。
具体的には、下記のような就活の面接時に使えるコンテンツや、エンタメ要素のあるコンテンツまで幅広く企画しております。
- 最後に質問はありますか?と聞かれたときの答え方
- 進学は考えなかったんですか?高卒就活の答え方
- 先輩にいきなり弊社の選考に落ちたらどうしますか?と聞いてみた!
企画後の撮影から編集、投稿、分析、改善までも一貫してご支援した結果、半年で再生回数100万回超えが計3本、総いいね数が約30万、フォロワー数は立ち上げの0人から約7,500人まで増加しました。
THL専門学校
THL専門学校 様より「学校の認知拡大と新規入学希望者の集客をしたい」というご希望を頂き、弊社ではZ世代に強い認知力を誇る「TikTok」を利用した運用代行を行いました。
下記のように、エンタメ要素のあるコンテンツから意外と知らないマナーの紹介まで、幅広く企画しております。
- ブライダル学生あるある
- 飛行機に持ち込んでいい?or 悪い?持ち物3選!
企画後の撮影から編集、投稿、分析、改善までも一貫してご支援させていただきました。
運用代行の結果は、半年強で総いいね数が約60万、フォロワー数は立ち上げ初期から約10,000人まで増加、中でも「結婚式お呼ばれマナー テーブルマナー編」では再生回数300万超えを達成しました。
まとめ
- TikTokのアルゴリズムでは、コンテンツがもっとも重要視される
- おすすめに表示されるために特に重要な要素は、平均視聴時間と視聴維持率、視聴完了率の3つ
- TikTokのアルゴリズムには加算と減算の2種類がある
- コンテンツをバズらせるには分析が必要不可欠
TikTokのフォロワーを増やすための分析方法やおすすめ無料ツールについて解説してきました。
コンテンツは、いいね率やコメント数、フォロー率などを日々分析して、内容を更新していくことが大切です。
世界中で利用者が急増中のTikTokは、今後、次々と企業が参入し、YouTubeにも負けない影響力を持つようになることが予想されます。
レッドオーシャン化する前に、早い時点で運用を始めることが集客成功の鍵になります。
【先着10社/月】無料相談受付中‼︎
株式会社pamxyのTikTok運用代行
株式会社pamxyでは、TikTok運用代行サービスを行っています。
実際に弊社で運用しているアカウントは、累計フォロワー33万人、TikTok内コンテストで2度優勝、TikTok公式クリエイターに認定されています。
アカウント運用の中で培われたノウハウを生かして、SNS累計登録者100万人超のプロのSNSマーケターがTikTok運用を一からサポートします。
「認知度・ブランディングを高めたい」「TikTokを活用してターゲット層にリーチさせたい」「新商品をPRしたい」といった様々な場面におけるニーズにお答えします。
まずは無料相談でサービスの詳細、メリット、活用事例、成功事例、ご利用プランについてお伝えします。
ぜひお気軽にご相談ください。
下記フォームよりお申し込みください。
マーケター募集中
pamxyでは累計160万人超のフォロワーを擁するIP事業で培った、SNSや運用型広告における圧倒的知見を惜しみなく活用し、マーケティングのコンサルティング事業を行っています。
YouTube・TikTok・Instagram・TwitterなどのSNSマーケティングおよび運用型広告支援においては、スタートアップから上場企業まで多くの業界・規模の企業様のご支援実績があります。
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