- インスタのコレクション広告とはどのようなものか?
- 一般的なフィード広告などと、何が異なるのか?
- なぜこれほどまでに、コレクション広告が注目されるのか?
上記のように感じている担当者は多いでしょう。
インスタのコレクション広告は、コンバージョンに直結しやすい優秀な出稿形式です。
成功事例に基づけば、売上が5.3倍に成長することもあります。
しかしコレクション広告は、かなり特徴的で、高度に運用するのが少し難しい出稿形式です。
予備知識のない状態で運用しても広告費用に対し、思わしくない結果となるでしょう。
そこで本記事ではインスタで1万人以上のフォロワーを有するアカウントを運営するマーケドリブン編集部が、以下を解説します。
- インスタのコレクション広告の仕様やメリット
- 実際に広告出稿する方法
- インスタのコレクション広告による成功事例
コレクション広告の運用を検討している担当者の方は、ぜひご参考にしてください。

インスタ コレクション広告とは
コレクション広告を一言で言い表すならカタログです。
企業のECサイトには商材がずらりと並び、ユーザーが選択できるセクションがあります。
それをインスタ内部でやっているのがコレクション広告です。
コレクション広告では、「メインビジュアル」と呼ばれる大きなメイン画像と、複数の小さなブロック画像で構成されています。
メイン画像はサイズが大きく、ユーザーへ力強く訴求できるのがポイントです。
メイン画像の下の複数の小さなブロック画像では、自社や自ブランドの商品やサービスの画像が複数並べることが多いです。
この小さなブロック画像をクリックすれば販売ページにジャンプします。
そして、それぞれの画像について商品名や情報を記載したり、価格を掲載したりすることも可能です。
インスタ コレクション広告の配信規定
コレクション広告のデザインやサイズなどの細かい規定は以下のとおりです。
画像 | |
ファイル形式 | 画像:.JPG、.PNG |
解像度 | 1,080×1,080ピクセル以上 |
メインテキスト | 125文字以内 |
見出しテキスト | 40文字 |
ファイルサイズ | 30MBまで |
動画 | |
ファイル形式 | 動画:.MP4、.MOV、.GIF |
再生時間 | 15秒以内 |
アスペクト比 | 1.91:1〜1:1 |
動画 | H.264、ハイプロファイル推奨 固定されたフレームレート、正方形のピクセル |
音声 | AAC圧縮、128kbps |
メインテキスト | 125文字以内 |
見出し | 40文字以内 |
インスタ コレクション広告のメリット4つ
コレクション広告のメリットとして、以下4点が挙げられます。
- カタログ形式で複数商品をアピールできる
- インスタ内部で商品情報を伝えられる
- ECサイトに直接誘導できる
- ブランディングと販売を同時に進められる
特にカタログ形式で複数商品を同時アピールできるだけでも、相当大きなメリットです。
宣伝と販売を両立できたりECサイトに誘導したりと、コンバージョンへ直結しやすいのも魅力と言えるでしょう。
それぞれのメリットを順番に解説します。
カタログ形式で複数商品をアピールできる
コレクション広告では、カタログ形式で複数商品を同時にアピールできます。
たとえばブロック分けをすれば、カラーリングやデザインごとで同時に訴求できます。
ファッション関連の商材ならコーディネート全体を掲載し、小さなブロックの画像で個別に商品紹介するなどの手法もあります。
複数商品を同時に訴求できるのはコレクション広告の大きなメリットです。
また大小の画像ブロックの組み合わせで、幅広い方向性のクリエイティブを制作できるのも魅力と言えます。
インスタ内部で商品情報を伝えられる
インスタ内部で商品情報を伝えられるのも、コレクション広告の大きなメリットです。
コレクション広告は大きなメイン画像と複数の小さなブロック画像で構成されています。
そしてブロック画像に商品名や価格、製品情報を追加可能です。
ユーザーをインスタから移動させることなく、自然に商品情報を伝えられます。
これによりインスタから離脱しなくとも、商品をより詳しくアピール可能です。
一度離脱すると、その間に顧客の購買意欲は低下するので、インスタ内で商品情報の入手から購買まで行えるコレクション広告は非常に強い広告形態と言えるでしょう。
また、125文字以内のテキストで商品のメリットや強みを自由に発信できます。
なお大きなメイン画像は、「商品全体の方向性を伝える」「注目を惹きつける」画像を意識しましょう。

ECサイトに直接誘導できる
コレクション広告には商品ごとで個別のリンクを設置できます。
したがって自社のECサイトなどに直接送客し販売することが可能となります。
またサイトのトップページではなく商品ごとの個別な販売ページにジャンプさせられるので、商品が購入されやすいのがポイントです。
ただしECサイトが使いにくかったり、そもそもリンク切れしたりといった、インスタとは関係ないところでの問題が起こらないように注意しましょう。
せっかくクリックされたのに、購入や介入がなされないのは大きな損失です。
ブランディングと販売を同時に進められる
また、ブランディングと販売を同時に進められるのも大きなポイントです。
コレクション広告では、大きなメイン画像が特にブランディングで役立つでしょう。
メイン画像に良質なクリエイティブを掲載すれば、自社や製品の魅力や立ち位置を有意義にアピールできます。
さらに動画やキャプションを使えば、より奥行きのある表現も実施できます。
それと同時に、小さいブロック画像では実際の商材を掲載可能です。
それぞれに販売サイトへのリンクを掲載できるので、販売も同時並行できます。
インスタ コレクション広告の出し方
インスタでコレクション広告を設定するには、以下のステップを実施します。
- Facebookアカウントからビジネスマネージャを起動する
- FacebookとInstagram両方のアカウントを連携する
- プロアカウントに切り替える
- 広告マネージャを開いて広告セットを設定する
- コレクション広告を作成する
- コレクション広告のパフォーマンスを確認する
Facebookが出てくるのは、インスタがFacebookの傘下にあるサービスだからです。
よってFacebook側から操作をおこなう場面があります。
それぞれのステップを解説するので、ご参考にしてください。
1. Facebookアカウントからビジネスマネージャを起動する
まずFacebookアカウントを開きます。
もしアカウントがない場合は、公式サイトから開設しましょう。
その後Facebookの「ビジネスマネージャ」を選択、以下のように操作します。
- 「アカウント作成」を選択する
- メールアドレスやビジネスの名称など、必要な項目を埋める
- ビジネス詳細を入力して、「広告アカウント」として作成
これでFacebookアカウントが、広告出稿できる状態になりました。
2. FacebookとInstagram両方のアカウントを連携
続いて、FacebookとInstagramのアカウントを連携します。手順は以下のとおりです。
- Facebookの「ビジネス設定」を開く
- 「Instagramアカウントを」クリックする
- 「Instagramアカウントをリンクする」をクリックする
- アカウント情報を入力する
インスタの広告は、Facebookの「広告マネージャ」を使用します。
つまりこの連携はマネージャ上の設定をインスタに反映させるうえで重要です。
3. プロアカウントに切り替えよう
続いて以下の手順で、Instagramアカウントをプロアカウントに切り替えます。
- Instagramにログインする
- 画面右上、自身のアイコンをタップ
- 設定メニューを開く
- 「アカウント」を選択する
- 画面下部「プロアカウントに切り替える」をクリックする
- 画面の指示に従い、選択、情報入力を実施する
- 「ビジネス」もしくは「クリエイター」を選択する
- 「OK」を選択する
これでInstagramアカウントがプロアカウントになり、広告出稿できるようになりました。
プロアカウントについては「インスタのビジネスアカウントとは?メリット~運用まで解説」でご紹介しています。
4. 広告マネージャを開いて広告セットを設定しよう
続いて、Facebookから広告マネージャを立ち上げましょう。ここで以下のような広告の概要を設定します。
- マーケティングの目的
- 広告セット名
- 詳細なゴール設定
- ターゲット
- 配信面
- 予算etc.
これは基本的に画面の指示に従って入力を進めれば問題ありません。
自社の広告・マーケティング戦略に沿って各項目を設定しましょう。
5. コレクション広告を作成しよう
最後に作成したクリエイティブをコレクション広告に適用しましょう。
広告形式の選択セクションで「コレクション」を選んで、プレビューを見ながら調整します。
最後は「注文確定」で広告の出稿が完了です。
6. コレクション広告のパフォーマンスを確認しよう
コレクション広告を出したら、常にパフォーマンスを確認するようにしましょう。つまり指標を見てPDCAサイクルを回すのが大切です。
コレクション広告は優秀な出稿方法ですが、それでも必ず成果を上げるわけではありません。時期やクリエイティブの品質しだいでは望んだパフォーマンスを発揮できないケースもあります。
インサイト機能や広告マネージャを見れば、コレクション広告の各種数値を確認可能。確認した数値を参考にして、広告運用として適切なアクションを打ち出しましょう。
インスタ コレクション広告の効果を高める方法
インスタのコレクション広告は強力な出稿先です。しかしそれだけで、高いパフォーマンスを発揮できるわけではありません。
以下のような取り組みでよりよい結果が得られるように努力しましょう。
- 動画を積極的に活用しよう
- クリエイティブのクオリティを高めよう
- テンプレートを活用しよう
- 商品情報を充実させよう
いずれも基本的ですが、徹底できていない企業も少なくありません。
自社でも上記の取り組みが継続的にできていれば、他社と比較して優位な広告運用が実現できるでしょう。
それぞれを詳しく解説するのでご参考にしてください。
動画を積極的に活用しよう
インスタのコレクション広告のパフォーマンスを高めたいなら、動画を積極的に活用しましょう。
コレクション広告では、動画と画像どちらも掲載可能です。
もちろん画像だけでクリエイティブを構成しても、何ら問題ありません。
しかし動画を活用すれば、より多くの情報をユーザーに伝えられます。
また、画像よりも目立つので、注目されやすいメリットも。
動画を制作するのは、画像の場合と比較してリソースとコストがかかります。

クリエイティブのクオリティを高めよう
インスタのコレクション広告はすぐれた形態なのは間違いありません。
しかしクリエイティブのクオリティを高めるのはいずれ重要です。
クリエイティブがユーザーにとって魅力的なものなら、おのずとアカウントや製品、サービスは注目を集めます。
もちろん販売サイトのPVやコンバージョン数にもよい影響が生じるでしょう。
一方でクリエイティブのクオリティがさほどでもないなら、いくらコレクション広告が優れた出稿方法だとしても望ましい効果は得られません。
結局は、広告でも通常の投稿でもクリック・タップしたいとユーザーが感じるようなクリエイティブの高い質が求められます。
テンプレートを活用しよう
テンプレートを活用するのも重要です。インスタのコレクション広告ではクリエイティブの質が重要ですが、質の高い投稿を毎回繰り返すのは相当な負担となります。
しかし、コレクション広告ではインスタがテンプレートを用意しており、テンプレートを活用すれば業務負担も低減できます。
テンプレートは以下3種類が用意されています。
- ストアフロント
- ライフスタイルカタログ
- 顧客の獲得
これらのテンプレートを活用すれば、コレクション広告のクリエイティブを高品質かつ短時間で作成できます。
ぜひテンプレートを活用しましょう。
ただしテンプレートでは自社や商材にフィットしない場合もあります。
その場合は自作(カスタムインスタントプリエンス)で適切にクリエイティブを作成しましょう。
商品情報を充実させよう
コレクション広告を利用するなら、ぜひ商品情報を充実させましょう。
そもそもこの出稿形式は、画像や動画、そしてリンクを掲載できるだけでも広告手法としては強力。
しかしコレクション広告では、これに付け加えテキストベースで商品情報を伝えられます。
特に以下の情報は、画像や動画と同等に重要なので必ず掲載したいところ。
- 商品名
- 価格
- サイズバリエーション
多くの情報を提供すれば、コンバージョンにもつながりやすくなります。

インスタ コレクション広告の成功事例3選
インスタのコレクション広告では、すでにいくつもの成功事例があります。
- 【adidas】ROAS(広告費用対効果)5.3倍を達成
- 【TOMMY HILFIGER】2倍以上のROIを計測
- 【Dear,Klairs】リーチ数41%で売上とブランディングを両立
これらはコレクション広告の運用はもちろん、インスタ広告全体で見てもインパクトのある成功事例として知られています。
それぞれ詳しく解説するので、ご参考にしてください。
【adidas】ROAS(広告費用対効果)5.3倍を達成
インスタのコレクション広告の成功事例として、adidasのケースは有名です。
同社は新しいファッションコンセプトとアイテムシリーズ「Z.N.E」のリリース時、コレクション広告を活用しています。
メインの大きな画像に動画を掲載し、ブランドコンセプトとアイテムの完成度をアピール。
ファッションに関連する広告はインスタと相性がよく、ユーザーから忌避感なく受け入れられました。
結果として「Z.N.E」の売り上げは急成長。
広告にかかる費用と得られた効果のバランスを示す「ROAS」という費用対効果の指標が5.3倍まで伸びました。
これはコレクション広告の運用で、衝撃的な成長がありうる可能性を示すものです。もちろん毎回これほどインパクトのある変化があるとは限りません。
しかしadidasのようなファッションに関連づいた商材を有するなら、ぜひ再現を目指したい成功事例です。
参考記事:Meta-インパクトあるビジュアル、快適なショッピング体験
【TOMMY HILFIGER】2倍以上のROIを計測
TOMMY HILFIGERは、2016年にコレクション広告を出稿。
ブランドのファッションショーをメインの動画として設定しました。
合わせて、自社のファッションアイテムの写真と購入先リンクを掲載。
この施策によってROAS(広告費用対効果)が2倍以上に改善しました。
ファッションショーの動画は、センスのよいものを求めるユーザーに高く評価され、最終的にコンバージョンへとつながっています。
ぜひ自社でもブランドの「見せ方」を参考に、コレクション広告の運用方針を考えてみましょう。
参考記事:Meta-インパクトあるビジュアル、快適なショッピング体験
【Dear,Klairs】リーチ数41%で売上とブランディングを両立
Dear,Klairsは、韓国系のコスメメーカーです。
動物による試験を実施しない、ヴィーガン向けの化粧品をリリースしています。
同社はさまざまな広告フォーマットを同時に使用して、それぞれのパフォーマンスを測定。
うちコレクション広告が、もっとも高い効果を記録していると察知します。
そのままコレクション広告の運用に注力したところ、リーチ数は41%アップ、広告費用対効果も1.8倍に成長しました。
コレクション広告の主な利点のひとつに、「売上とブランディングを同時に実施できる」部分が挙げられます。
Dear,Klarisの事例は、そのメリットを存分に活かしたケースだといえるでしょう。自社でも売上とブランディングを両立できようにしたいところです。
参考記事:Meta-Dear,Klairs
インスタ コレクション広告に関するよくある質問
本記事ではインスタのコレクション広告を詳しく解説しました。
最後に重要なポイントおさらいしておきましょう。
- Facebookコレクション広告との違いは何?
- PCでコレクション広告を確認できないのはなぜ?
- 発見タブ・ショッピング・カルーセル、その他広告の特徴は?
それぞれ詳しく解説するので、ご参考にしてください。
Facebookコレクション広告との違いは何?
インスタだけではなく、Facebookにもコレクション広告が存在します。
両者の違いはほとんどありません。
唯一挙げるとすれば、「テキストの表示位置が微妙に違うだけ」です。
広告運用でさほど気になる問題ではありません。
PCでコレクション広告を確認できないのはなぜ?
PCでコレクション広告が確認できないのは、未対応だからです。
スマートフォンで閲覧された場合にのみ表示される点に注意しましょう。
発見タブ・ショッピング・カルーセル、その他広告の特徴は?
インスタではコレクション広告以外にも、あらゆる広告形式があります。
- フィード広告:画像・動画一枚を掲載するシンプルな広告
- カルーセル広告:最大10枚の画像と動画で訴求できる複合的な広告
- ストーリーズ広告:人気のストーリーズ画面に動画や画像を出稿する広告
- 発見タブ広告:「発見タブ」に出稿して露出を増やせる広告
コレクション広告がフィットしないなら、その他広告形式も検討しましょう。
他の広告について詳しく知りたい方は、【担当者必見】インスタ広告の種類を徹底解説!をご覧ください。
まとめ
本記事ではコレクション広告を解説しました。最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- コレクション広告=商品やサービスのカタログのようなもの
- 複数商品を掲載したり、ECサイトへの発リンクを付けられたりするのがメリット
- 上手に活用すればブランディングと販売を同時に進められる
- コレクション広告を活用するには、動画を活用したり、テンプレートを活用したりするのが重要
- 何よりもクリエイティブのクオリティがもっとも大切なのは変わらない
- 成功事例では、ROAS(広告費用対効果)が5.3倍になる
コレクション広告は、より高い確率でのコンバージョンが期待できるすぐれた手法です。特にECサイトなどとは相性がよく、多くのユーザーを送客できる可能性があります。
複数商品を紹介したり、価格や製品情報を伝えたり、とにかく販促には大きく貢献するはず。ぜひ自社でもコレクション効果を活用できないか検討してみましょう。
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