- インスタのカルーセル広告とは何か?
- 実際に出稿するにはどうすればよいか?
- 自社で運用する必要はあるか
上記のように考えている担当者は多いでしょう。インスタのカルーセル広告は通常のフィード広告よりもはるかに幅広い訴求ができる優秀なやり方です。
しかし特徴や設定方法、活用方法に多少の難しいポイントがあります。
カルーセル広告の活用方法を理解しておかなければ、広告で売り上げを向上させるどころかむしろ広告費を無駄にするかもしれません。
そこで本記事では、フォロワー数万人規模のInstagramアカウントを運用するマーケドリブン編集部が以下を解説します。
- インスタのカルーセル広告の特徴
- 実際に出稿する方法
- カルーセル広告を活用するメリット
- より有効な活用方法
インスタのカルーセル広告運用を考えている担当者はぜひご参考にしてください。
インスタのカルーセル広告とは
インスタのカルーセル広告とは、1つの広告に2枚から10枚の画像もしくは動画を掲載できる広告形式です。
それぞれの画像と動画には、説明、外部リンク、CTA(購入画面への遷移ボタン)を設定可能となっています。
カルーセル広告では最初に表示されるのは1枚目の画像または動画で、1枚目が右へスワイプされた場合に2枚目以降のクリエイティブが表示されます。
つまり1枚目は多くの人に見てもらえるため、その後にスワイプされるかどうかが広告効果を上げるポイントとなるでしょう。
なお一般的にカルーセル広告という広告形態はインスタ独自のものではありません。
他のSNS広告でも活用されているオーソドックスなやり方です。
ただし、インスタのカルーセル広告は他のカルーセル広告と違う点が多いので一旦別物と考えて理解を進めましょう。
インスタ カルーセル広告のメリット4つ
カルーセル広告のメリットとして以下の4つが挙げられます。
- 他の広告よりも多くの情報を伝えられる
- 複数の画像と動画を組み合わせられる
- 画像ごとで異なるリンクを設定できる
- コスパよく広告掲載できる
それぞれ詳しく解説します。
他の広告よりも多くの情報を伝えられる
カルーセル広告は、とにかく伝えられる情報量が多いのがポイントです。
最大10枚の画像と動画、さらに説明文も掲載できます。
広告出稿では、限られた範囲で可能な限り情報量を凝縮して伝えなければいけません。
別の広告を運用している際に、「いかにしてメッセージを詰め込むか」悩んだことがある人も多いでしょう。
しかしカルーセル広告なら、画像・動画・テキストを使って圧倒的な情報量を伝えられます。
一度商品に興味を持ったユーザーには、十分すぎるほどの魅力を伝えられるのがポイントです。
複数の画像と動画を組み合わせられる
カルーセル広告では、複数の画像と動画を組み合わせて、あらゆる表現を実施できます。
1枚の画像や1本の動画しか利用できないフィード広告などと比較すれば、いくらでもカスタマイズの余地があります。
ラインナップを表示したり、カラーリングを別々に紹介したり、さらに動画を複数設定して中身のあるストーリーを伝えたり、さまざまなアイデアを実現可能です。
画像ごとで異なるリンクを設定できる
画像ごとで異なるリンクを掲載できるのも、カルーセル広告のメリットです。
例えば、iPhone14シリーズを広告に掲載するケースを考えてみると、1つ目の画像をiPhone14、2つ目の画像をiPhone14Plusなどと設定可能です。
そして各ラインナップへ個別のリンクを掲載できます。
このようにユーザーが魅力を感じた商品に対して、リンク先で訴求可能なのが大きな強みです。
ユーザーごとのニーズを振り分け、より高い確率でコンバージョンを成立させられます。
コスパよく広告掲載できる
コスパよく広告掲載できるのも、カルーセル広告の強みだと言えます。
一度の広告出稿で複数の画像と写真を公開でき、リンクの数も最大でクリエイティブの枚数分そろえられます。
とにかく広告費用に対して公開できる情報量が多いため、コストパフォーマンスにすぐれる広告形態といえるでしょう。
インスタに限らず、広告を出稿できる媒体はいくらでもあります。
しかし一般的な広告費でこれだけの情報量を公開できる場所は他にはそうありません。
カルーセル広告をうまく活用すれば、自社の広告活動の費用対効果を上げることができるようになるでしょう。
インスタ カルーセル広告の設定方法
インスタのカルーセル広告を設定する場合は、以下のステップで操作しましょう。
- Facebookマネージャーを開く
- FacebookとInstagramアカウント連携する
- プロアカウントに設定する
- 広告マネージャから広告を設定する
- 他の広告とパフォーマンスの差異を比較する
それぞれのステップを解説するのでご参考にしてください。
1. Facebookアカウントを開く
最初にFacebookアカウントを開きましょう。インスタはFacebook(現:Meta社)に属するサービスで、Meta社は広告運用でFacebookアカウントを使うように推奨しています。
もしFacebookアカウントを持っていないなら、まずは公式サイトから開設しましょう。
まずはFacebookアカウントから「ビジネスマネージャ」を開き、以下のように操作します。
- 「アカウント作成」を選択する
- メールアドレスやビジネス名などの必要項目を入力する
- ビジネスの詳細を入力して、広告アカウントを作成する
これでFacebookアカウントが、広告出稿できるように設定できました。
2. FacebookとInstagramアカウントを連携しよう
続いてFacebookとInstagramアカウントの連携を実施しましょう。手順は以下のとおりです。
- Facebookの「ビジネス設定」を開く
- 「Instagramアカウントを」クリックする
- 「Instagramアカウントをリンクする」をクリックする
- アカウント情報を入力する
上記の手順通り進めれば、FacebookとInstagramのアカウントが結びつき、広告マネージャからの設定が反映されるようになります。
3. プロアカウントを設定しよう
続いてInstagramアカウントをプロアカウントに設定しましょう。
- Instagramのホーム画面右上部、自身のアイコンをタップして設定を開く
- 設定メニューの中から「アカウント」を選択する
- 画面際下部にある「プロアカウントに切り替える」をクリックする
- 画面の指示に従い、選択項目、情報入力を入力する
- 「ビジネス」もしくは「クリエイター」を選択する
- 「OK」を選択する
これでプロアカウントが適用され、カルーセル広告を出稿できるようになります。
4. 広告マネージャで広告を作成しよう
続いて広告マネージャでカルーセル広告を作成します。最初に以下の広告の概要を設定しましょう。
- マーケティングの目的
- 詳細なゴール
- ターゲット
- 配信面
- 予算etc.
これは画面の指示に従って進めていけば、問題なく進められます。
最後に作成したクリエイティブを、カルーセル広告にも反映させましょう。
広告形式の選択セクションで「カルーセル」を選び、あとはプレビューを見ながら微調整。最後に「注文確定」をクリックしましょう。
5. 他の広告とパフォーマンスの差異を比較しよう
カルーセル広告と他の広告形態を併用しているなら、両者のパフォーマンスを比較しましょう。
どちらか一方が極端に高い数値を記録している場合があります。そうすると、どちらかの運用に絞るなどの施策が必要です。
広告の費用対効果を上げるための正しい判断を実施するために、インスタのインサイト機能や広告マネージャでパフォーマンスを確認するようにしましょう。
より詳しく知りたい方は、【最新版】インスタ広告の出し方を完全解説!をご覧ください。
インスタ カルーセル広告の配信フォーマット
インスタのカルーセル広告の仕様は以下のとおりです。
ファイル形式 | 画像:JPG、PNG 動画:MP4、MOV、GIF |
解像度 | 1,080×1,080ピクセル以上 |
メインテキスト | 125文字以内 |
ファイルサイズ | 画像:30MBまで 動画:4GB |
動画の最長時間 | 240分 |
カルーセルカードの枚数 | 2〜10枚 |
基本的な仕様を見てもわかるとおり、相当な情報量を公開できます。
対応している形式も幅広く、かなり柔軟に情報を発信できる広告形態だと言えるでしょう。
なおカルーセルカード(広告のクリエイティブ)は10枚まで掲載可能となっていますが、最大枚数(10枚)で運用するケースはまれです。
カルーセル広告ではあくまでも宣伝したい情報を最低限伝えられる枚数で運用するのがよいでしょう。
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インスタ カルーセル広告の活用方法
カルーセル広告をより高度に活用するには、以下がポイントとして挙げられるでしょう。
- 自社の商材がカルーセル広告に向いているか確認する
- 1つの商材を3枚で表現する
- カルーセル広告用のパターンを3種類ほど用意する
- 商品のラインナップやカラーバリエーションを一覧で見せる
他にもポイントはいくつかありますが、上記は必ず押さえておきたい重要ポイントです。
それぞれ詳しく解説するので、ご参考にしてください。
自社の商材がカルーセル広告に向いているか確認する
インスタのカルーセル広告を活用するには、自社の商材がそもそもカルーセル広告に適しているのか確認する必要があります。
カルーセル広告にもっとも向いているのはECサイトで販売されている商材です。
カタログ機能からの送客との相性がよく、コンバージョンも実現しやすくなります。
そのほか「インスタ映え」しやすいアパレルや、使い方を詳しく伝えられるWebサービスなどもカルーセル広告向きです。
具体的には以下が適性の高いジャンルと言えます。
- ファッションアイテム
- コスメ
- 社内ツール
一方で以下のような商品は、カルーセル広告にはあまり適しません。
- 書籍
- 金融商品
- 事務用品
とにかく美しいビジュアルを打ち出しづらく、また言葉での説明がユーザーに必要とされる商材はカルーセル広告のレイアウトと相性がよくありません。
カルーセル広告が適さないと考えるなら別の広告形式に切り替えるのもひとつです。
1つの商材を3枚で表現する
カルーセル広告活用のセオリーとして、「ひとつの商材を3枚で表現する」手法があります。
つまり1枚目から3枚目を使って、1つの商品の写真として見せる方法です。
この方法を使えば、商品自体を大きく表示できます。
1枚ずつ別の写真を掲載するよりも強い訴求が実現できるでしょう。
たとえばスニーカーなら、1枚目につまさき、2枚目に中央部、3枚目にかかとの部分、といった具合です。
インパクトを高めつつ、デザインやディテールもわかりやすく伝えられます。
カルーセル広告用のパターンを3種類ほど用意しよう
運用初期は、カルーセル広告用のクリエイティブを3パターンほど用意しておくとよいでしょう。
カルーセル広告のクリエイティブを作成するのは、やや難しい作業です。
画像枚数が多く、その組み合わせを考えるのも簡単ではありません。
クリエイティブの作成に苦戦する担当者や広告担当者、デザイナーの方も多いでしょう。
どんなデザインがベストなのか見えてこない部分も多々あるはずです。
そんなときは、カルーセル広告用のクリエイティブを3パターンほど用意し同時に広告運用をしてみましょう。
その中からもっともパフォーマンスがよいものを残して本格的に運用するのがおすすめとなります。
商品のラインナップやカラーバリエーションを一覧で見せよう
商品のラインナップやカラーバリエーションが存在するなら、カルーセル広告はフル活用したいところ。
たとえば赤・青・黄というように3つのモデルがあるなら、1枚ずつ画像枠を与えることが可能できます。
そしてもう1枚でロゴを入れたり、簡単な解説を添えたりすれば、情報量のバランスを取れるでしょう。
また「商品は知っているがラインナップは知らない」というユーザーにも有効な手法です。
つまりカルーセル広告をスワイプして、「上位(下位)モデルもあったのか」と気付かせられます。
ユーザーが知らなかった類似情報の提供がコンバージョンに直結するケースも十分に考えられます。
インスタ カルーセル広告の成功事例
インスタのカルーセル広告運用には、数えきれないほどの成功事例が存在します。
ここでは特に高いパフォーマンスが記録され、かつ再現性の高い3社の事例を解説します。
- ワンダーマーク
- foodpanda
- BASE
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
カルーセル広告導入後に売上5倍に|ワンダーマーク
カルーセル広告の最大の成功事例として、ワンダーマークによる運用が挙げられます。
同社は筆記用具のブランド「Ambiance Paper」をFacebookとInstagramで広告展開。
中でもカルーセル広告が高いパフォーマンスを発揮しました。
Facebookと連携が効くBASEへの販売リンクをカタログに反映し、ブランディングとともに販促を実施。
ワンダーマークおよび筆記用具の場合はカルーセル広告との相性が抜群で、売上は5倍にまで成長しました。
これだけのパフォーマンスを発揮する可能性があるのは、広告担当者として興味深いところでしょう。
参考記事:Meta-株式会社ワンダーマーク
CTR180%まで増加|foodpanda
foodpandaは、Facebookアプリにカルーセル広告を出稿。
カルーセルカードに自社で取り扱うピッツァやバーガーサンドなど、魅力的な写真をセットしました。
クリエイティブが高品質だったことも手伝い、CTRは180%も増加。数多くのCVの発生を実現しています。
同社の事例はFacebookでのものですが、同じMeta社のインスタ広告と大差はありません。
したがってこの成功事例はインスタでもある程度再現性があると言えるでしょう。
参考記事:Meta
コンテンツとして活用して売上10%アップ|BASE
BASEは、ECサイトサービスとして国内最大級の規模を有するプラットフォームです。
同社はユーザー獲得のために、Facebookにて情報発信を続けていました。
同社は特にエンゲージメント率がすぐれていた商材を選り抜き、カルーセル広告を作ります。
累計で20パターン以上のクリエイティブを制作するなど、徹底的にブラッシュアップを続けました。
結果としてカルーセル広告を発信した当月から、売り上げは10%アップ。
さらにアプリケーションのDL数は3倍と、強烈なインパクトを残しました。
参考記事:Meta-同業種のビジネスによる広告ソリューションの成功事例
インスタ カルーセル広告に関するQ&A
本記事ではインスタのカルーセル広告を詳しく解説しました。
最後によくある質問をQ&Aの形式で解説します。
- カルーセル広告の運用にかかる費用の目安は?
- ストーリーズに出稿する方法は?
- うまく広告設定できない場合はどうすればよい?
- 外注したほうがよい?
特に費用や外注の必要性は重要です。
それぞれ詳しく解説するのでご参考にしてください。
カルーセル広告の運用にかかる費用の目安は?
カルーセル広告の運用費用は、極端に言えば1日100円から設定可能です。
ただしまとまった広告効果を求めるなら、月5万円ほどの予算は最低でも取っておきたいところでしょう。
ただしカルーセル広告にかかる費用は課金形式などで変動します。
詳しくは「インスタ広告の費用相場は?一日の予算や費用対効果も解説!」で解説しているのでご参考にしてください。
ストーリーズに出稿する方法は?
ストーリーズに出稿する場合は、以下のように操作しましょう。
- 広告マネージャからキャンペーンの作成をスタートする
- 広告配置の設定で「Instagram」と「ストーリーズ」を指定する
- 画面の指示に従い掲載期間や予算を指定する
- 形式で「カルーセル」を選択する
- 画面の指示に従ってクリエイティブを設定して出稿する
ストーリーズに出稿するからといって、手順に大きな違いがあるわけではありません。広告マネージャがあれば簡単に広告を公開できます。
うまく広告設定できない場合はどうすればよい?
カルーセル広告では、「うまく設定できない」「正しく出稿できない」といった悩みが多数寄せられています。
具体的に何が起こっているのかにもよりますが、大方の問題はMetaビジネスヘルプセンターで解決可能です。
ヘルプセンターでは、ステップごとで、「できないこと」を注意書きしています。
たとえば「広告マネージャからカルーセル広告を作成する」では、「キャンペーンの目的によってはカルーセルカードに動的に追加できない」などのアドバイスがあります。
このようにMetaビジネスヘルプセンターではかなり親切な解説があるので参照にしましょう。
外注したほうがよい?
カルーセル広告の運用が自社でうまくいかない場合もあるでしょう。
フィード広告と違ってややクセがあり、工数も多めです。よって外注してリソースを温存するのもひとつ方法となりそうです。
当然、カルーセル広告の運用を外注すれば費用がかかります。
しかし高品質なクリエイティブが制作されたり、適切なタイミングで広告配信がなされたり、それ相応のメリットがあるでしょう。
自社で無理に実施していると、費用はかからないものリソースが取られ、成果物はさほどでもない、といった状況になりがち。
しかし外注すれば、費用を支払う代わりにリソースを温存しつつ成果物の品質も担保できます。
まとめ
本記事ではインスタのカルーセル広告を解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- カルーセル広告=2枚以上10枚以下の画像と動画で訴求できる広告
- 他の広告と比較して、伝えられる情報量が多い
- 複数画像を組み合わせて、幅広い表現を実現できる
- 画像ごとで異なるリンクを設定し、コンバージョンを導く
- カルーセル広告を活用するには、自社商材が向いているかチェック
- 「ひとつの商材を3枚で表現する技法」なども役立つ
- カルーセル広告では、すでに運用の成功事例が多数
広告といえば、一度の出稿でひとつの画像や動画しか露出させられないのが大半です。
しかしカルーセル広告なら、最大で10枚の画像と動画のコンビネーションで、より強い訴求を実現できます。
クリエイティブ作成や運用には多少慣れが必要ですが、一度マスターすれば自社にとって強力な広告戦略となりうるでしょう。
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