「SNS採用の導入方法がわからない…」
「採用活動にはどのSNSが最適?」
「SNSで採用をしている企業の事例が知りたい」
このように、SNS採用についての情報を収集し、導入を検討中の担当者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、自社に合うSNSの選定をはじめ、気をつけるべき点も少なくありません。
そこで今回は、企業のSNS採用の手順やSNSの種類をはじめ、メリットやデメリット、活用方法などを解説していきます。
また、SNS採用の活用事例などもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
SNS採用とは?導入企業多数
SNS採用とは、YouTubeやLINE、TikTokなどのSNSを用いた企業の採用活動の形態を指します。
近年はSNSの利用が社会に浸透し、企業にとってSNSマーケティングは必須と言っても過言ではありません。
加えて、最近ではSNSを利用して採用活動を行う企業も増えています。
内閣府が公開している資料によると、大学生の8割がほぼ毎日SNSを利用しているという結果が出ています。
また、マイナビキャリアリサーチLabが行った調査によると、6割を超える学生がSNSで就職活動の情報を集めているようです。
SNS採用の方法・手順5ステップ
SNS採用もマーケティングと同様に、緻密な戦略が必要です。
思いつきでSNSに投稿するだけでは、採用に直結しにくいでしょう。
ここでは、SNS採用の方法・手順を5ステップでご紹介します。
- SNS採用の目的の明確化
- ペルソナの設定
- 活用するSNSの選定
- 運用フローの決定
- コンテンツの考案
1. SNS採用の目的の明確化
採用サイトや就職イベント、紙媒体など、既存の採用活動に加えてSNSを活用する目的を明確にしましょう。
具体的には、以下を参考にしてください。
- 若年層へリーチするため
- 親しみを持ってもらうため
- 自社の採用活動を認知してもらうため
- 自社の社風を知ってもらうため
- 自社の仕事内容を知ってもらうため
2. ペルソナの設定
自社が獲得したい人材について、細かくペルソナを設定しましょう。
ペルソナを設定しないままにSNS採用を進めると、自社が必要としていないターゲット層にまでリーチするなど、効率的とは言えません。
たとえば、〇〇大学〇〇学部でラグビー部に所属し、留学経験がある好奇心旺盛な新卒の男性など、イメージしやすいように詳細を決めます。
ペルソナで設定すべき項目の例は以下の通りです。
- 年齢層
- 性別
- 新卒
- 中途採用
- 有資格者
- リモート
- 経験者
- 未経験者
- 学歴
- 職歴
- 性格
- 価値観
- 趣味
- 家族構成
各部署でどのような人材がほしいのかをヒアリングし、採用担当とのイメージの相違がないように行うことが大切です。
3. 活用するSNSの選定
採用活動で利用するSNSは、どれを選んでもいいというわけではありません。
SNSにも多くの種類があり、それぞれ特徴も異なります。
自社の求める人材が利用していなければ意味がなく、事前に各SNSの特徴を把握しておくことが重要です。
SNSの選定において、確認するポイントは以下を参考にしてください。
- 年齢層
- 性別
- 投稿形式
利用者の年齢層や男女の割合、画像や動画といった投稿の形式など、要素を総合的に見て自社に合うSNSを選定する必要があります。
4. 運用フローの決定
ペルソナ設計やSNS選定が完了したら、運用の実現に欠かせないフローを決めましょう。
下記に記載した、3つのポイントの決定が重要です。
- 担当者
- SNSの投稿頻度・スケジュール
- 運用マニュアルの作成
SNSの採用アカウントを運用する担当者をはじめ、週に1回や新商品を発売するタイミングなど、SNSの投稿頻度やスケジュールも決めていきましょう。
加えて、運用マニュアルを作成することも大切です。
SNSは、マーケティングや採用に大変有効なツールなのは言うまでもありません。
しかし、使い方を間違えると炎上してしまい、企業にとって命取りになり兼ねません。
そのため、予めしっかりとマニュアルを作成して、運用に関して取り決めを行っておきましょう。
5. コンテンツの考案
最後のステップでは、コンテンツを考案しましょう。
SNS採用では、多様なコンテンツを作成できるため、就職サイトや紙媒体とは異なるリーチが可能です。
自社が使いたいSNSで「採用」のハッシュタグやキーワードで検索し、多く視聴されているコンテンツを参考にしましょう。
具体的には、SNS採用では次のようなコンテンツがよく作られています。
- 会社紹介
- 仕事内容の紹介
- 求める人材アピール
- 社員によるコント
- 社長によるコント
- ホワイト企業アピール
エンターテイメントを軸にするのか、正統派コンテンツでいくのかは、企業によって異なります。
どちらにしても、ターゲットの心に刺さるコンテンツを考えることが重要です。
SNS採用|主要な7種類のSNSを紹介
企業が採用活動で利用している、主要SNSを7つご紹介します。
- YouTube
- TikTok
- X(旧Twitter)
- LINE
効率的にターゲット層にリーチするためにも各SNSの特徴を把握して、自社に合うものを選定しましょう。
1. YouTube
国内アクティブユーザー数:7,000万人(2022年)
「YouTube」は、長尺の動画コンテンツを作成できるSNSです。
有名人をはじめ、多種多様なチャンネルが存在します。
10代から30代の約97%が利用しており、40代のユーザーも約93%と、働き盛りの世代のユーザーが多いことが特徴です。
YouTubeでのSNS採用に関しては、会社の理念や事業内容を紹介したい場合やイベントの様子を伝える投稿にも適しています。
また、エンターテイメントコンテンツの最後などに、採用について口頭で言及することも可能です。
2. TikTok
国内アクティブユーザー数:1,700万人(2021年)
「TikTok」は、縦型の短尺動画を配信できるSNSで、10秒〜1分程度のコンテンツが多いことが特徴です。
若者のユーザー層が多く、10代の約62%が利用、20代は約46%が利用しています。
エンターテイメントを軸としたコンテンツがメインで、拡散性が高いことで知られています。
新卒や若者をターゲットとした採用におすすめのSNSです。
3. X(旧Twitter)
国内アクティブユーザー数:4,500万人(2019年)
「X(旧Twitter)」は、140文字以内のテキストを投稿できるSNSです。
10〜20代の約70%が利用しており、画像や動画メインのSNSよりも手軽に情報発信できることが魅力と言えます。
採用担当者のつぶやきを頻繁に更新したり、イベントの告知をしたりするのにも最適です。
アイコンは企業のロゴではなく、採用担当者の顔写真にすると親近感を抱いてもらいやすくなります。
4. Facebook
国内アクティブユーザー数:2,600万人(2019年)
「Facebook」は、画像や動画などを投稿できる実名登録制のSNSです。
10代のアクティブユーザーは約16%、20代は約30%と、他のSNSと比べると若年層のユーザーは多くありません。
もっとも多いユーザー層は30代で約36%、40〜60代までも約30%です。
Facebookの強みは、ターゲットに関する情報精度が高い点と言えるでしょう。
5. Instagram
国内アクティブユーザー数:3,300万人(2019年)
「Instagram」は、画像や短尺動画による投稿ができ、ファッションやメイク、グルメ、旅行などのコンテンツが人気のSNSです。
10代のユーザーがもっとも多く、約73%がInstagramを利用しています。
20代も約70%、30代は約53%で、女性のユーザーが6割を占めることも特徴です。
6. LINE
国内アクティブユーザー数:9,500万人(2023年)
「LINE」は、コミュニケーションツールとして日本社会に浸透しているSNSです。
10代〜20代は約95%が利用しており、30代の利用者も90%を超えています。
また、5割を超える大学生が、企業の採用アカウントに登録していることも注目すべき点です。
企業説明会などの就活イベントの際に、公式LINEアカウントに友達登録をしてもらうのも一つの手と言えるでしょう。
7. LinkedIn
国内アクティブユーザー数:300万人(2021年)
「Linkedin」は、ビジネスのためのネットワーク構築を目的とするSNSです。
約300カ国で利用されており、世界のアクティブユーザー数は8億を超えます。
Linkedinは実名登録制で、顔写真付きのプロフィールが公開されます。
また、企業ページを作成し、求人情報を無料で掲載することが可能です。
SNS採用|企業のメリット5つ
SNS採用は、他の採用活動と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、企業がSNS採用を行うメリットを5つご紹介します。
- ターゲティングのしやすさ
- 採用コスト削減につながる
- 親近感を抱いてもらいやすい
- 拡散力が高い
- コミュニケーションが取りやすい
1. ターゲティングのしやすさ
各SNSによって年齢や属性の特徴があるため、適切なSNSを選ぶことでターゲット層にリーチしやすくなります。
また、「採用」や自社関連のハッシュタグ、キーワードの設定により、ユーザーから見つけてもらいやすくなるのもメリットです。
2. 採用コスト削減につながる
SNSは登録料がかからないため、自社メディアから無料で採用に関する発信が可能です。
コンテンツ制作にこだわりたい場合は時間がかかりますが、多くの場合は低コストで運用できます。
リクルート社が公開している「就職白書2020」によると、一般企業の採用コストは1人あたり新卒が約93万円、中途採用が約103万円という数字が出ています。
SNS採用を利用することで、企業と応募者がダイレクトにコミュニケーションが取れ、採用コストの削減につながります。
また、代行会社にSNS採用を依頼する場合も、自社の予算に合わせた運用が行えます。
3. 親近感を抱いてもらいやすい
一昔前の採用活動は、堅苦しいイメージがつきものであったのに対し、SNS採用では多用なアプローチが可能です。
たとえば、ユニークな社風や面白い社長、楽しそうな現場などをSNSを通して公開することにより、「こんな人たちと働けたら楽しそう」と親近感を持ってもらえます。
4. 拡散力が高い
多くのSNSには「バズる」という現象があり、多くの人の目にとまる可能性があります。
実際に投稿がバズると、社風や会社について幅広く知られることになるでしょう。
求人情報を記載していなくても、企業に興味を持ち、ホームページで求人情報を確認する人も少なくありません。
投稿はエンタメに振り切って、プロフィール欄などに採用サイトのリンクを設定するのも一つの手です。
5. コミュニケーションが取りやすい
自社に興味を持ってくれた人材が、気軽にダイレクトメッセージをくれる可能性があります。
また、相手もSNS投稿を行っている場合、人柄や思考なども確認しやすいと言えるでしょう。
SNS採用|企業のデメリット3つ
SNS採用はメリットも大きく、今の時代に合った採用活動なのは間違いありません。
ただし、軽い気持ちで始められるものではなく、注意すべき点もいくつかあります。
ここでは、SNS採用を行う上での企業のデメリットを解説します。
- リソースが必要
- 炎上する可能性がある
- 即効性は期待できない
1. リソースが必要
SNSのアカウントは無料で作れますが、投稿コンテンツが必要な場合はリソースを確保しなければなりません。
担当者をはじめ、コンテンツの規模によってはチームで取り組む必要があります。
企画から撮影、投稿、ユーザーとのコミュニケーションなど、SNS採用の運用は人手も時間も想像以上にかかることがデメリットです。
2. 炎上する可能性がある
近年、企業アカウントがSNSで炎上し、イメージダウンや売上の低下につながるケースが少なくありません。
自社が発信する内容は、悪意がなくても炎上の火種になることもあるので要注意です。
投稿内容は、1人の担当者にまかせるのではなく、複数人で確認するようにしましょう。
SNS運用については、マニュアルを作成して全社員で共有する必要があります。
SNS炎上について詳しく知りたい方は、別記事の「企業のTikTok炎上事例5つを大公開!炎上の原因や対策も解説」も合わせてご覧ください。
3. 即効性は期待できない
投稿がバズると拡散されますが、認知度が低い会社などは、SNS採用の効果はすぐには表れにくいでしょう。
継続して投稿するうちに、徐々に視聴される回数が増えるようになります。
投稿を少し続けてはみたものの、視聴回数が伸びないために投稿を止めてしまう企業も少なくありません。
SNS採用の企業活用事例5社
実際にSNS採用を利用する企業のアカウントや投稿を見ると、イメージがわきやすくなります。
ここでは、SNS採用を行っている企業の事例をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 株式会社BEEM
- 株式会社JALスカイ
- あいホーム
- 清水建設
- テレビ東京
1. 株式会社BEEM
マーケティング支援事業を展開する株式会社BEEMは、フォロワー数48万人のTikTokアカウントを運用しています。
社長を筆頭に、チームでビジネスコントやダンスなど、エンターテイメントに振り切った投稿を行っている人気の企業アカウントです。
ユーモア溢れる社員メンバーがそろっており、楽しそうな社風がうかがえます。
TikTok採用について触れた投稿では、「入社したい」という多くのコメントがつきました。
2. 株式会社JALスカイ
この投稿をInstagramで見る
旅客サービスを行う「株式会社JALスカイ」では、FacebookとInstagramで採用活動を行っています。
Facebookでは採用情報をはじめ、働く社員の様子や社員へのインタビューコメントなどを定期的に投稿して、人材の獲得に成功している事例です。
新卒採用や期中採用のエントリーの受付開始や〆切のカウントダウンなども、Facebookでお知らせしています。
また、Instagramではインスタライブを開催して質問にも応じるなど、応募者とのコミュニケーションも大切にしています。
3. あいホーム
宮城県の工務店「あいホーム」では、採用活動をInstagramやYouTubeを通して行っています。
オンライン説明会の開催をはじめ、会社の紹介や社員の特徴、内定者インタビューなどの情報を発信するなどして、多角的なアプローチで優秀な人材獲得に努めている会社です。
さらに、インスタライブを開催したり採用に関する質問を受け付けたりもしており、一時期は毎日投稿を行って大いに注目を浴びました。
コロナ禍においても、中小企業でありながらオンライン説明会には100名の参加者が集まり、結果的に8名の内定者を出すことに成功しました。
4. 清水建設
SNS:YouTube、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook
国内外で建設業を展開する「清水建設」は、マーケティングや採用活動のための自社メディアとして、4つのSNSを運用しています。
YouTubeでの新卒向け採用ムービーの投稿をはじめ、XやInstagram、Facebookも活用し、SNSを駆使していることが特徴です。
採用情報を投稿する際には、ホームページのリンクを明記して、興味を持ったユーザーが詳細にリーチできるよう工夫しています。
5. テレビ東京
この投稿をInstagramで見る
SNS:X(旧Twitter)、Instagram、LINE
テレビ東京では、XやInstagramで新卒向けの採用アカウントを運用し、定期的に採用情報を発信しています。
コンテスト形式で優勝賞金100万円&内定など、拡散されやすい採用企画でより多くの応募者の獲得に成功している事例です。
また、インターンシップの情報や面接のコツなど、新卒者にとって有益な情報を投稿しています。
さらに、LINEも活用してアクセスしたユーザーに友達登録を促すなど、多角的なアプローチで採用情報の発信を行っていることが特徴です。
SNS採用|成功させるコツ
SNS採用で多くのターゲット層にリーチするためには、どのようなポイントに気をつけるべきなのでしょうか。
ここでは、SNS採用を成功させるコツをご紹介します。
- SNSは複数活用する
- 定期的に投稿する
- トレンドを意識する
1. SNSは複数活用する
SNS採用で成功している会社のほとんどが、SNSを複数活用していることが特徴です。
数が増えるほど運用は大変ですが、多くのターゲットユーザーにリーチできます。
1つのSNSをメインに使用して、他のSNSはサブ的に使用するのもいいでしょう。
TikTokやYouTubeに動画を投稿し、Twitterで告知、LINEで友達登録など、複数のSNSで採用活動を展開していくことがおすすめです。
2. 定期的に投稿する
投稿頻度が多いほど、ユーザーの目には止まりやすくなり、認知度も上がります。
毎日、週に1回、月に数回など継続して定期的に投稿することが重要です。
結果が出ないからと言ってすぐに諦めずに、投稿を続けましょう。
3. トレンドを意識する
トレンドをうまく投稿に取り込めると、多くのユーザーに視聴されやすくなります。
採用関係でよく使われているハッシュタグを使用したり、視聴回数の多い投稿を参考にしたりするのがおすすめです。
まとめ
SNS採用の手順やSNSの種類をはじめ、メリットやデメリット、活用方法、企業の事例などをご紹介しました。
今回の内容を要約すると、以下の通りです。
- 大学生の約25%はSNSを使って採用情報を収集している
- 自社にあったSNSを選定することでターゲティングがしやすくなる
- 複数のSNSを活用して採用情報を発信すると効率的に運用できる
- SNS採用を成功させるためには投稿を継続することが大切
- 自社でリソースやノウハウがない場合は代行会社の利用もおすすめ
SNSでの採用がうまくいけば、企業にとってメリットが大きいと言えます。
時代に合った新しい形の採用で、優秀な人材の獲得を目指しましょう。
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