最近SNS界隈で大きな話題を生んでいるのが、音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」。
メディアで活躍する著名人や文化人、そして幅広いジャンルに及ぶ経営陣や起業家の名が、連日立ち並んでいます。
とはいえ、「Clubhouse」の名は聞いたことあるけれど、急速な盛り上がりの反面で、その魅力と活用方法がピンとこない、という方も少なくはないことでしょう。
しかし、Clubhouseを上手に活用すれば、ビジネスにつながる人脈作りやアイデア収集にも生かせるのです。
ではなぜ、この音声SNSがこんなにも急速に人々の心を掴むことに成功したのでしょうか。
今回はビジネスシーンでの活用も期待できる「Clubhouse」の魅力について、詳しくご紹介します。
ClubhouseとはどんなSNSなのか?
Clubhouse(クラブハウス)は、2020年春にアメリカでリリースされた音声型SNSです。
YouTubeやInstagramライブのような顔出しはなく、音声のみで楽しむことができます。
Clubhouseの活用例
日本で急速な流行が進むClubhouseは、次のような活用をされています。
- デモレーターが進行し、テーマに沿って著名人や視聴者の話を聞く
- 経営者同士のテーマトーク(つながりの場)
- 著名人のラジオ感覚
Clubhouseが流行り出した4つの理由
Clubhouseは、ユーザーのなかで「沼にハマる」といわれるほど利用率が高く、「楽しい」「有益な時間を過ごせる」という声が広がっています。
では、Clubhouseがここまで評価される理由とは、どのようなものなのでしょうか?
その理由は、主に4つあります。
1.Clubhouseは完全招待制
Clubhouseは、完全招待制のSNSです。
次のような流れで招待されることから、信頼度が高いSNSシステムだといえるでしょう。
Clubhouse新規登録の流れ
- ①すでに利用しているユーザーが、アプリ上で招待する人の電話番号を入力
- ②招待された人は、SMS(ショートメール)に届いたリンクを開き、設定
また新規設定後は、招待された人のプロフィールの下に、招待したユーザーのアカウントが掲載されます。
この点でも、その人がどんな繋がりを持っているのかわかるため、より信頼できるヒントになるのです。
2.Clubhouseはアーカイブなし
Clubhouseは、リアルタイムで繰り広げられる会話を楽しむSNSです。
YouTubeのように後で見返すことができる、アーカイブはありません。
またClubhouse内での会話は、一緒に話している方の承諾がない限り、次のようなルールがあります。
Clubhouseの一部ルール
- 口外禁止
- メモ禁止
こういった理由から、Clubhouseで繰り広げられる有益なお話、専門家、経営者によるお悩み相談などは、今、この時しか聞けないのでプレミアム感が高まり、評価を得ているのではないでしょうか。
3.Clubhouseはコメントできない
Clubhouseは、音声のみで情報発信されるSNSです。
テキストは、タイトルやルームごとの概要、ユーザーそれぞれのプロフィールのみ。
コメントはできないので、誹謗中傷がないクリーンな空間というのが、とても居心地のいい環境といえます。
4.Clubhouseのユーザー層
Clubhouseを生み出したアメリカでは、40代~50代のインフルエンサーの利用率が高いといいます。
ただし、ユーザー層に関する具体的なデーターは、まだ公表されていません。
このことからも、Clubhouseのユーザー層が今後も変化していく可能性を伺えるのではないでしょうか。
一方で日本においても、同じく近年誕生した10代に人気のTikTokと比べると、20代後半以降のビジネスユーザー層がやや多いとされています。
その背景には、Clubhouseのシンプルな仕様や信頼度の高い招待制が関係していると予想できます。
この点からも、今後Clubhouseがどのように活用されていくのか、人々の期待値が伺えるのではないでしょうか。
Clubhouseを利用するメリット
Clubhouseは、大きくわけて3つの役割があります。
- リスナー
- スピーカー
- モデレーター
この3つの役割、それぞれに活用のメリットがあるのです。
リスナー目線
Clubhouse「リスナー」の役割
- 気になるテーマのルームに入り、モデレーターやスピーカーの意見を聴く
- 意見があれば、手のひらマークをタップして、スピーカーになることもできる
ラジオのようにリアルタイムで話を聞きながら、気になるところがあれば手を挙げることができるため、セミナーのような感覚で楽しむことができます。
普段知り合えないような方の話が聞ける
現在Clubhouseには、テレビやその他メディアで活躍する数々の著名人が参加しています。
また各業界で活躍する経営者が発言しているルームも多くあるため、普段は知り合えない方からリアルタイムで話が聞けるというのは、とても効率的な情報収集の形といえるのではないでしょうか。
アイデアが生まれる瞬間に立ち会える
著名人や経営者同士、もしくは一般ユーザーを交えてのトークのなかでは、新しい発想が生まれる瞬間もあります。
雑談をしているうちにコラボ案が生まれたり、新しいサービスを協賛して作ろうという話に発展したりと、アイデアが生まれる瞬間に立ち会えるというプレミアムな経験ができる点も、Clubhouseを活用する魅力といえます。
スピーカー目線
Clubhouse「スピーカー」の役割
- テーマに沿った意見を話す
- モデレーターがテーマに欠かせない人物だと判断し、モデレーター権限を得ることもある
スピーカーとして登壇することで、次のようなメリットが生まれます。
リアルに近い低遅延音声でのコミュニケーション
ClubhouseはZOOMのように、低遅延音声でコミュニケーションをとることができます。
これによって、知人と電話をしている、もしくは対面でミーティングをしているような臨場感のある会話を楽しめるのです。
ドキドキワクワクなコニュニケーション
著名人や経営者、専門家が登壇しているルームでは、質問コーナーが設けられることがあります。
その場では、リスナーとしてトークを聞いているユーザーが、手を挙げるシステム(手のひらマーク)を使って著名人に直接質問することができます。
日常では話せない憧れの著名人と直接話せるとあって、ドキドキワクワクする新鮮なコミュニケーションを楽しめることでしょう。
モデレーター目線
Clubhouse「モデレーター」の役割
- テーマに沿ったトークルームを開催
- 進行管理
- 情報の発信
Clubhouse上でこれらの役割を行うことで、次のようなメリットがあります。
その場にいる人とイベントや話す場をすぐに作れる
Clubhouseのユーザーであれば、誰でもモデレーターになります。
その方法は、自身でルームを立ち上げること。
モデレーター本人がユーザーと共有したいこと、発信したい情報をテーマに、トークイベントや話す場を設けることができます。
またモデレーターは、ルームの場を進行管理する役割も担うため、日常で培われた進行スキルやプレゼンテーションスキルを発揮できる場にもなるのです。
さらに、こうしてモデレーターを繰り返すことで、「この人をフォローすれば、こういった情報が得られる」という、そのテーマの専門家としての認知も広げることができることでしょう。
注目の専門家を招待して、意見をもらえる
モデレーターは一人でなく、複数人設定できます。
例えば、お知り合いや注目している専門家の方をルームにご招待して、テーマに沿ったご意見やアドバイスをいただくという使い方もできます。
またモデレーターをしていた際、リスナーのなかでテーマに詳しい専門家が入ってきた場合、その方をスピーカーとしてお呼びして、意見交換をすることも可能です。
自分発信で始まったルームをきっかけに、専門家の意見をもらえるというのは、かなり貴重な時間となることでしょう。
もちろん、リスナーとして有益な情報をひたすら聞くことも充実した時間となります。
さらに自身が意見を述べるスピーカーとなれば、人前で話すプレゼンテーション能力が養われることでしょう。
Clubhouseの今後どうなるのか
Clubhouseを運営するアメリカ「Alpha Exploration Co.」のCEOは、次のような意向を示しています。
- 招待制はいずれ廃止
- 誰もが使えるSNSとなる予定
まとめ
日本ではまだまだ流行り出したばかりのClubhouse。
その活用方法には、まだまだ幅広い可能性があるとささやかれています。
ただしシンプルな構造なゆえに、自身で活用方法を切り開いていく必要もあることでしょう。
実際にClubhouse上でも、その活用方法について話し合うルームも立ち上がっています。
Instagramのリールについてあらためてまとめると、以下のような内容が挙げられます。
- 招待制のSNS
- 誰もが使えるSNSとなる予定
あらゆるジャンルに詳しい人と意見交換をし、お互いに参加し合うことで、日本のビジネスシーンにも新たなつながりと可能性をもたらすのではないでしょうか。
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