マーケティングの基礎と実践を学ぶ

YouTubeを採用活動に活かす方法とは?メリットや企業事例を解説

  • YouTubeは採用活動に活用できる?
  • YouTubeを採用に活かすメリットは?
  • 実際に採用活動で成果を上げている企業はある?

このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか。

少子高齢化やコロナ禍などの影響を受けて、近年の採用活動では大きな変化が訪れています。

中でも注目されている採用戦略の1つが、YouTubeの活用です。

本記事では、YouTubeを採用活動に活かす方法やメリット、企業事例などを解説します。

編集部
この記事は、YouTubeチャンネル登録者数117万人の「あるごめとりい」を運営するマーケドリブン編集部が監修する記事です。

また、YouTube以外のSNS採用については「SNS採用完全マニュアル|企業の活用方法や運用のコツを紹介」の記事で解説しています。

複数のSNSを活用しての採用活動を検討している方は、ぜひあわせてご覧ください。

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YouTubeを採用活動に利用する企業が増加中

近年、YouTubeを採用活動に利用する企業が増加しています。

ここでは、YouTubeが採用活動に利用されるようになった理由や、YouTubeの採用活動に向いている企業の特徴などについて解説していきます。

 

コロナ禍をきっかけに採用活動が変化

ビジネスにさまざまな変化をもたらしたコロナ禍は、採用活動にも大きな影響を与えました

これまでの採用活動は、直接対面しての面接や企業説明会が中心でした。

しかし、コロナ禍をきっかけに対面での採用活動が難しくなり、オンラインでの対応に切り替えた企業も多いです

企業の採用業務の担当者を対象とした、採用活動のオンライン化に関するアンケートによると、7割以上が「採用業務のオンライン化に対応中・検討中」という結果がでています。

編集部
その施策の1つとして広がっているのが、YouTubeを使った採用活動です。

 

「採用動画」を見る学生も多い

実際に就職活動を行っている学生も、採用動画を望んでいる傾向があります。

スマートフォンの利用動向と採用動画に関する調査」によると、就職活動を行っている学生の約7割が「採用動画を見たことがある」と回答しています。

編集部
また、回答した人の半数は、企業のホームページで採用動画を視聴していました。

主に、スマートフォンを使って就職活動の情報収集をする際に、採用動画を見るという人が多いようです。

「動画があった方がよい」と回答している学生が8割近くいることからも、採用動画の需要の高さがうかがえます。

上記の内容から、企業側はしっかりと作りこんだ採用動画を用意しておくことは必須といえます。

 

YouTubeの採用活動に向いている企業の特徴

YouTubeの採用活動に向いている企業には、以下の3つの特徴があります。

  • 競合他社より採用活動が負けている
  • 動画を継続的に投稿できる
  • 自社の魅力や業務内容が分かりにくい

YouTubeは、動画を使って視覚的かつ直感的に、自社の魅力を求職者にアピールできる媒体です。

そのため、業務の内容が分かりにくい業種でも、動画で分かりやすく伝えられます

また、YouTubeに動画を投稿し続けることで、ファンが増えて自社に興味を持つ人材が出てくる可能性も十分あります。

編集部
YouTubeを採用活動に活用する場合は、短期的ではなく長期的な目線で取り組むのがおすすめです。

 

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YouTubeを採用活動に利用するメリット

次に、YouTubeを採用活動に利用する4つのメリットを解説します。

  • 自社の雰囲気が伝わりやすい
  • 潜在層にアプローチできる
  • 短い時間で情報を伝えられる
  • 企業ブランディングの向上につながる

 

自社の雰囲気が伝わりやすい

YouTubeを活用することで、自社や社員の雰囲気が伝わりやすいというメリットがあります。

YouTubeは、動画を使って視覚的にアピールすることができる媒体です。

編集部
採用サイトと採用動画では、求職者側の理解度も大きく異なります。

例えば、業務内容を説明する場合、文字だけで説明するのと社員が実際に働いている動画で説明するのとでは、受け取り方も変わります。

動画の方が親近感が湧きやすく、より企業に興味を持ちやすくなるでしょう

また、会社で実際に働いている社員の姿を動画で見せることで、学生にとっては「自分が働くイメージが湧きやすい」というメリットがあります。

 

潜在層にアプローチできる

基本的に、求人サイトや人材紹介サイトから採用につながるのは、就職や転職を考えている「顕在層」のみです。

しかし、YouTubeを採用活動に利用することで、「潜在層」にもアプローチできます

編集部
Googleが発表した内容によると、2022年の18歳以上の国内月間ユーザー数は7000万人に上ります。

利用者数が多いYouTubeでは、誰に対しても広く情報を発信することが可能です。

そのため、転職を考えていなかった人や数年後に就職活動を控えている学生などの、「潜在層」にもアプローチできるのが強みです。

参考:YouTube をマーケティングのヒントに —— トレンドが生まれ、マルチフォーマットなどで生活に定着進む|Google

 

短い時間で情報を伝えられる

従来の一般的な採用活動では、採用に関する情報をテキストで伝えています。

しかし、テキストでは読むための手間や時間がかかるというデメリットがあります。

一方で、YouTubeを使った採用活動では、視覚や聴覚を通じて情報を分かりやすく伝えることが可能です。

そのため、企業側にとっては自社のメッセージがより伝わりやすくなるというメリットがあり、求職者側には短時間で手軽に情報収集できるというメリットがあります。

 

企業ブランディングの向上につながる

企業はYouTubeに動画を投稿するだけで、多くの人々に視聴してもらえる機会が増えます。

求職者だけではなく、それ以外の人の目に触れることで、企業の知名度やブランディングの向上が期待できます

また、YouTubeは無料で利用できる上に、動画は永続的に残るため、低予算で長期的な宣伝活動ができるのもメリットです

編集部
Z世代へのアプローチと企業の宣伝を同時にできるのも、YouTubeの採用活動の魅力といえます。

 

YouTubeで採用活動している7つの企業事例

ここでは、実際にYouTubeで採用活動を行っている7つの企業事例についてご紹介します。

  1. サイバーエージェント公式チャンネル
  2. BANDAI公式チャンネル
  3. サイボウズ採用公式チャンネル
  4. 佐川急便公式チャンネル
  5. 清水建設公式チャンネル
  6. コネクシオ株式会社チャンネル
  7. 三朋企業株式会社チャンネル
編集部
ご紹介している内容は、2023年10月時点の情報です。

 

1. サイバーエージェント公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=dpwGG6oLHA4

デジタルマーケティングなどのIT事業を手掛けるサイバーエージェントは、「サイバーエージェント新卒採用」のチャンネルで採用情報を発信しています。

2年前から動画投稿をスタートさせており、現在までに投稿された動画は33本で、チャンネル登録者数は5490人です。

動画では、サイバーエージェントの業務内容を解説したりオフィスツアーをしたりと、働いたときのイメージが湧きやすい内容となっています

また、エンジニア人事部や採用人事が「学生によく聞かれる内容」「面接で聞きづらい質問」に回答しています。

編集部
就活生にとっては、見るだけで参考になる情報が詰まっているチャンネルです。

 

2. BANDAI公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=DzgD7vuUvTA

カプセルトイなどの玩具事業を手がけるBANDAIでは、「BANDAI公式チャンネル」で新卒採用ムービーや同期の座談会動画などを投稿しています。

動画投稿は2008年からスタートしており、現時点で4869本の動画を投稿しており、チャンネル登録者数は101万人です。

採用動画では、採用担当者が社内を案内したりさまざまな部署の社員にインタビューをしたりと、企業のリアルな様子を投稿しています

 

3. サイボウズ採用公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=25dahCLiH70&t=1s

「kintone」「サイボウズOffice」などのグループウェア事業を手掛けるサイボウズでは、「サイボウズ採用公式チャンネル」を運営しています。

現時点では37本の動画を投稿しており、チャンネル登録者数は858人です。

オフィスツアーやインターンシップ説明会などの動画が投稿されており、最近ではエンジニア向けの会社説明会の動画が公開されていました。

特に、サイボウズの社員がQ&A形式で「仕事のやりがい」「職種ならではの大変さ」などを語っている動画が、多く投稿されています。

編集部
サイボウズでは概要欄に採用ページのリンクを張ることで、求職者の応募へとつなげています。

 

4. 佐川急便公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=s9EJtT3YcSo&t=1s

宅配便事業などを手がける佐川急便は、「佐川急便公式チャンネル」で採用動画を投稿しています。

編集部
特にストーリー仕立ての動画が注目されており、再生数は現時点で2700万回を超えています。

また、最近では高卒新卒向けに、仕事内容を紹介する採用動画などが公開されています。

インタビューの風景と実際の作業風景を交互に見せるなど、質にこだわった動画が多い印象です。

編集部
現在までに63本の動画を投稿しており、チャンネル登録者数は8010人です。

 

5. 清水建設公式チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=OMoWj-3r6ms

建設事業を中心に事業を展開する清水建設では、「清水建設公式チャンネル」で採用動画を投稿しています。

土木系新卒採用ムービー「シミズノヒト」では、現場で働く社員に密着しており、実際の職場の雰囲気や働く人のリアルな声が伝わる動画となっています。

編集部
これまでに投稿した動画は118本で、登録者数は2400人です。

 

6. コネクシオ株式会社チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=g0yYiACTNpY

携帯電話を事業の柱とするコネクシオでは、「コネクシオ株式会社新卒採用チャンネル」を運営しています。

現時点で、投稿した動画の数は7本で、チャンネル登録者数は58人です。

登録者数は多くありませんが、3年前に投稿した動画は12万回も再生されています。

YouTubeはストック資産としての役割も担っているので、このように投稿した動画が数年たった後も見られているというのは大きなメリットといえます。

投稿している動画は、社員の一日のスケジュールを紹介しているものが多く、見るだけで仕事のイメージが湧きやすい内容です

 

7. 三朋企業株式会社チャンネル

https://www.youtube.com/watch?v=Cybcqnkk6fQ

群馬県内でエアコン工事などの事業を展開する三朋企業は、「三朋企業株式会社チャンネル」でユニークな会社案内の動画を投稿しています。

建設業界の「危ない」「きつい」というイメージを払拭するために、映画のようなストーリー仕立ての動画を制作しています

上記の動画をきっかけに、広く認知され学生からの応募も増加したそうです。

編集部
さらに、動画を公開後に自社サイトの閲覧数が数倍に増えるなどの、相乗効果を生み出しています。

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YouTubeの採用活動を成功させるコツと注意点

最後に、YouTubeの採用活動を成功させるコツと注意点として、以下の4つの項目を解説します。

  • 目的を定めて動画を作成する
  • 公開後も定期的に反応を確認
  • 運用体制を整える
  • 自社サイトや他のSNSでも共有する

 

目的を定めて動画を作成する

 

YouTubeで採用活動を行う際は、まず「目的」を明確にすることが重要です

知名度を向上させたいのか、社風や社内の雰囲気をアピールしたいのかなど、目的によって作成すべき動画も変わってきます。

例えば、以下のように目的と内容を設定できます。

目的 動画の内容
認知度を向上させたい トレンドを取り入れた動画を作成する
業務内容を伝えたい 社員の一日のスケジュールや仕事風景を紹介する
社員の雰囲気を伝えたい さまざまな社員のインタビューを行う
企業理念を伝えたい 経営者からのメッセージを伝える
企業の福利厚生を紹介したい 福利厚生に特化した説明動画を作成する
編集部
このように目的を定めることで、動画の内容も大きく変わってきます。

 

公開後も定期的に反応を確認

動画を公開した後は、効果測定と動画改善の2つを継続的に行うことが重要です

動画の分析には「YouTubeアナリティクス」という分析ツールを活用しましょう。

YouTubeアナリティクスを使用することで、以下の内容が分析できます。

視聴者維持率 動画を最後まで視聴した人の割合
視聴者の属性 視聴者の年齢や性別など、視聴者の詳細情報
トラフィックソース どの経路から動画が閲覧されたのか
インプレッション 動画がYouTube検索で表示された回数
クリック数 動画がYouTube検索でクリックされた回数

例えば、表示回数は多いけれどクリック数が少ない動画の場合、タイトルやサムネイルなどを改善して、第一印象を見直すことが有効です

また、時間が経てば動画の情報が古くなることもあります。

インタビュー動画に登場していた社員が退職していたり、福利厚生などの制度が変わったりするケースも少なくありません。

情報が古いと、動画を見て応募した求職者との間に、認識の違いが生まれる可能性があります。

編集部
こうした状況を避けるためにも、公開後は定期的に動画を確認することが重要です。

 

運用体制を整える

YouTubeチャンネルの運営は、一時的に動画を投稿するだけでなく、長期にわたって定期的に投稿することが重要です

少なくとも、6ヶ月から1年程度の運営を視野に入れて、体制を構築する必要があります。

YouTubeの運営には、企画立案から撮影、編集、サムネイルの制作、動画のデータ分析まで、多岐にわたるタスクが伴います。

これらの業務を行うための人的、時間的なリソースを準備することが求められます。

編集部
全てを自社内で行うのが難しい場合、専門業者に依頼するのも有効な手です。

 

自社サイトや他のSNSでも共有する

YouTubeに動画を投稿することで、企業のイメージや求人情報などを、視聴者に分かりやすく伝えられます

しかし、動画をYouTubeにアップロードするだけでは、必ずしも多くの人に視聴されるわけではありません。

より多くの人に広めるためには、企業の公式サイトやSNSを活用して、動画を共有することが効果的です

編集部
共有することにより、さまざまな媒体から動画へのアクセスが増え、より多くの人に採用情報を伝えられるようになります。

 

YouTubeの運用事例

最後に、株式会社pamxyが実際に行ったYouTubeアカウントの運用事例をご紹介します。

  • ナイツ塙の自由時間
  • 腰痛・肩こり駆け込み寺【山内義弘】

 

ナイツ塙の自由時間

ナイツ塙氏のチャンネルでは「自由時間」の名前の通り幅広い企画を行っています

弊社では、チャンネル運用・ディレクション・撮影・データ分析までを一貫して提供。

テレビやラジオなど、従来メディアの枠にとらわれず、自由気ままなコンテンツ制作や芸能人コラボ企画を展開しています。

M-1の裏側を語った動画は公開1日で20万回を超える再生数を叩き出し、YouTube急上昇動画7位にランクインしました。

 

腰痛・肩こり駆け込み寺【山内義弘】

山内義弘様からはチャンネル登録者3500名の段階でご相談をいただきました。

実際に自社でYouTube運用をしてきた登録者数100万人超ノウハウをもとに、独自の世界観を企画してあらたに「セルフ整体」動画を配信いたしました

 

チャンネル設計・構成制作・動画編集・実配信まで一通りご支援の結果、運用開始一ヶ月でチャンネル登録者10万人を達成しました。

中でも肩甲骨はがしの動画は、590万回超の視聴回数を誇る現在でも人気の動画です。

 

まとめ

YouTubeを採用活動に活かす方法について解説してきました。

本記事の内容をまとめていきます。

  • 企業の魅力や業務内容が分かりにくい企業はYouTubeで採用活動をするのがおすすめ
  • YouTubeは企業や社員の雰囲気を直感的に分かりやすく伝えられる
  • YouTubeの採用活動は潜在層にもアプローチできる
  • 動画を投稿することで企業ブランディングも向上できる
  • 効果を最大化するために「目的を決める」「公開後も反応を確認する」ことが大切
  • チャンネル運用を長く続けるためにも運用体制を整えることが大事

YouTubeを活用した採用活動にはさまざまなメリットがある反面、いくつかのコツや注意点もあります

採用活動にYouTubeを取り入れる際には、より高い効果を得るためにも、ぜひ本記事でご紹介した内容を参考にしてみてください。

 

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