「SNS広告ってどんな仕組み?」
「SNS広告の種類や特徴が知りたい」
「SNS広告を成功させるためのコツは?」
このようにSNS広告の出稿を検討中で、疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
現代のビジネスのマーケティングにおいて、SNS広告の需要は大変高いと言えます。
多くの競合も参入する中で広告運用を成功させるためには、仕組みをはじめとしたSNS広告の全容を正しく把握することが重要です。
今回は、SNS広告の仕組みや種類、成功のコツなどを詳しく解説します。
なお、本記事を執筆するのは、YouTubeやTikTokなど、総フォロワー数180万人の自社SNSアカウントを持つ編集部です。
SNS広告の仕組みとは?
SNS広告とは、YouTubeやTikTok、Instagram などのSNSプラットフォームに掲載される広告のことです。
ユーザーがSNS投稿を閲覧・視聴する際に、おすすめやタイムラインなどに最適化された広告が表示される仕組みです。
動画や静止画など、さまざまなタイプの広告があり、ニーズに合わせて運用できます。
SNSの利用率は年々上昇傾向にあり、LINEは94%、YouTubeは87%と大変高く、幅広い年代に支持されていることが特徴です。
SNS広告の配信により、効率的にビジネスの集客が行えます。
参考:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
SNS広告とWEB広告の違い
SNS広告とWEB広告は、同じくインターネット上の広告ではありますが、以下のように区別して認識されています。
定義 | 広告の種類の例 | |
SNS広告 | SNS上に掲載される広告 |
|
WEB広告 | WEBサイトや検索エンジンなどに掲載される広告 |
|
リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンに入力したキーワードをもとに最適化された内容の広告が表示されます。
また、アドネットワーク広告は、SNSも含めた複数の広告ネットワークに配信できることが特徴です。
SNS広告の効果やメリット5つ
SNS広告を出稿すると、以下のような効果やメリットがあります。
- 効率的なターゲティング
- 自社ブランディング
- 高い費用対効果
- 自然なアプローチ
- ユーザーの反応が図れる
ここでは、詳しい内容を解説します。
1. 効率的なターゲティング
各SNSにはユニークな特徴があり、ユーザー層も少しずつ異なります。
自社のターゲットとなる顧客とマッチするSNSを選ぶことで、集客しやすくなります。
また、SNSにはそれぞれのアルゴリズムが構築されており、情報をつねに最適化していることが特徴です。
たとえば、ユーザーがSNS上で検索するキーワードをはじめ、いいねや保存、フォローなどさまざまな最新データを保持しています。
SNS広告を運用すると、効率的に自社ターゲットに広告が配信されるため、高い効果が期待できます。
2. 自社ブランディング
SNS広告は多くの人の目に留まりやすいため、自社ブランディングにも最適です。
たとえば、自社の理念や社風、支援活動や社会貢献などを広告でアピールすることもできます。
自社の姿勢や取り組みなどをSNS広告を通して伝えることで、企業のイメージアップや認知度の向上につながります。
3. 高い費用対効果
SNS広告は予算に応じて運用できるうえに、拡散力が大きく、高い費用対効果が期待できます。
低予算のSNS広告でも、話題になると商品が飛ぶように売れる事例も少なくありません。
4. 自然なアプローチ
SNS広告は、さまざまな見せ方で自然にターゲットにアプローチできることがメリットです。
SNSによっては、一般の投稿と広告の見分けがつきにくいケースもあります。
広告らしさを抑えられるため、ユーザーにとって親近感が湧きやすく、受け入れられやすいと言えます。
5. ユーザーの反応が図れる
SNS広告では、いいねやコメント、保存やシェアなどのユーザーからの反応がダイレクトに確認できるのもよい点です。
ユーザーの声を参考に商品開発が行える他、改善すべき点なども見えてきます。
SNS広告のデメリット3つ
SNS広告の運用は、企業にとってメリットが多くあります。
ただし以下のようなデメリットがあるのも事実です。
- 競合との差別化が難しい
- SNS炎上のリスク
- 運用リソースの確保
ここでは、SNS広告のデメリットについて解説します。
1. 競合との差別化が難しい
現在多くの企業がSNSに参入していることから、競合との差別化を図るのが難しくなってきています。
SNS広告で集客に成功している会社を参考にするのはよいことですが、全く同じことをしても大きな効果が得られるとは限りません。
2. SNS炎上のリスク
SNSはマーケティングに大変有効なツールですが、同時に炎上のリスクもあることを忘れてはなりません。
炎上した際の拡散力は特に高いため、ブランドや企業のイメージダウンにつながることもあります。
SNS広告を作成する際には、表現の仕方やテキストなどにも十分配慮する必要があります。
SNS炎上についてより詳しく知りたい方は、別記事の「SNS炎上時の対応方法!対応事例も解説」も合わせてご覧ください。
3. 運用リソースの確保
SNSの広告を社内で運用するためには、リソースを確保する必要があります。
SNS広告運用に関する知識を持つ人員の雇用や育成など、継続的に運用するための体制を整えることが重要です。
また、広告効果の分析やクリエイティブの改善など、時間をかけて広告を最適化していくためにも、リソースの確保は必須です。
SNS広告|主要SNS6つと広告の種類
現在日本でもっとも利用されている下記の6つの主要SNSは、ビジネスでも多く利用されています。
- YouTube
- TikTok
- LINE
- X(旧:Twitter)
ここでは、各SNSの広告の種類とユーザーの年齢層、特徴などをご紹介します。
参考:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
1. YouTube
国内月間アクティブユーザー数:7,120万人(2022年5月時点)
YouTubeは、国民の約87%が利用している動画のSNSプラットフォームです。
長尺動画をはじめ、縦型の短尺動画にも対応しています。
特に10・20代は95%以上、30・40代も90%前後と幅広い年齢層が利用しています。
また、Z世代と呼ばれる18〜24歳までの年代の約70%は、YouTubeショートを視聴していることも特徴です。
参考:2023 年の YouTube 視聴はますます多様に —— テレビデバイスで月間 3,800 万人、ショート動画も前年度より加速
【YouTubeのSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
インストリーム広告 | ①スキップ可の広告
②スキップ不可の広告
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インフィード動画広告 |
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マストヘッド広告 |
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バンパー広告 |
|
アウトストリーム広告 |
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YouTube広告についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
2. TikTok
国内月間アクティブユーザー数:2,800万人(2024年2月時点)
TikTokは縦型の短尺動画に特化したSNSプラットフォームで、特に若者の利用率が多いことが特徴です。
全年代の利用率は約28%ですが、10代に関しては約66%、20代は約48%が利用しています。
【TikTokのSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
インフィード広告 |
|
起動画面広告 |
|
ハッシュタグ
チャレンジ広告 |
|
運用型広告 |
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ブランドエフェクト |
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TikTok広告についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
3. Instagram
国内月間アクティブユーザー数:3,300万人(2019年3月時点)
Instagramは画像をメインとしており、おしゃれで映える投稿が特徴的なSNSプラットフォームです。
コスメやファッション、食品など、色鮮やかな画像が多く投稿されています。
10・20代の約70%が利用しており、特に女性のユーザーが多いです。
InstagramのSNS広告は、フィードやストーリーズ、リール、発見タブに表示されます。
【InstagramのSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
画像広告 |
|
動画広告 |
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カルーセル広告 |
|
コレクション広告 |
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インスタ広告の課金方式は、クリック課金やインプレッションなど4種類ありますが、キャンペーンの目的の設定により決まります。
Instagram広告についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
4. LINE
国内月間アクティブユーザー数:9,600万人(2023年12月時点))
LINEはコミュニケーションツールとして、国民の約93%が利用するSNSです。
10〜50代までは90%以上、60代でも約86%が利用しています。
ユーザーの属性は、会社員の利用がもっとも多く、次いで主婦やパート、アルバイトと続きます。
【LINEのSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
静止画広告 |
|
カルーセル広告 |
|
アニメーション広告
(静止画) |
|
動画広告 |
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5. Facebook
国内月間アクティブユーザー数:2,600万人(2019年7月時点)
Facebookは世界でもっとも利用されているMeta社が運営するSNSで、20年の歴史があります。
日本での利用率は全体の約30%とそう高くはありませんが、実名登録制のためターゲティングがしやすいことが特徴です。
30代のユーザーが約46%、40代のユーザーが約38%と、年齢層が比較的高めです。
FacebookのSNS広告は、フィードやストーリーズ、インストリーム動画やリールなどに表示されます。
【FacebookのSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
画像広告 |
|
動画広告 |
|
カルーセル広告 |
|
コレクション広告 |
|
Facebook広告についてより詳しく知りたい方は、「これが全て!Facebook動画広告徹底解説【図・表あり】」の記事も合わせてご覧ください。
6.X(旧:Twitter)
国内月間アクティブユーザー数:6,658万人(2023年時点)
X(旧Twitter)は、ショートテキストや画像などを手軽に投稿でき、ビジネスでも多く利用されているSNSです。
トレンドに強く拡散性も高いため、特に若いユーザーが多いと言えます。
20代のユーザーがもっとも多く約79%、次いで10・30代が約55%です。
X(旧Twitter)広告は種類が多く、20種類以上のオプションがあり、ニーズに合わせて運用できます。
ここでは、主な広告の特徴についてご紹介します。
【X(旧Twitter)のSNS広告の種類と特徴】
広告の種類 | 特徴 |
プロモ広告 |
|
フォロワー獲得広告 |
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ダイナミック商品広告 |
|
コレクション広告 |
|
X(旧Twitter)広告についてより詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご覧ください。
SNS広告の規制|ステマとは?
ステマとは「ステルスマーケティング」の略語で、広告であることを隠して、消費者に商品をすすめる行為です。
具体的には、SNSユーザーにインフルエンサーが私物として商品を利用していると、勘違いさせるケースなどがステマに当たります。
ステルスマーケティングは、2023年10月1日から景品表示法違反として定められています。
規制の対象となるのは広告を配信する事業者であり、インフルエンサーなどは対象外です。
そのため、インフルエンサーを利用してSNS広告を行う際には、ステマに該当しないよう気をつける必要があります。
SNS広告を成功させるコツ5つ
多くの企業がSNS広告を運用していますが、すぐに効果が出るというわけではありません。
SNS広告を成功させるには、下記のコツをしっかりと把握して運用することが大切です。
- ターゲットに適したSNSの選定
- 規約を守る
- クリエイティブを最適化する
- 効果を測定する
- ハッシュタグを活用する
ここでは、詳しい内容を解説します。
1. ターゲットに適したSNSの選定
SNSにはそれぞれユーザー層の特徴があります。
若年層に人気なSNSをはじめ、比較的年齢層が高いSNSなどさまざまです。
自社ブランドや商品のターゲット像を明確にしたうえで、適したSNSを選びましょう。
自社のターゲットユーザーが20代の女性ならインスタ、シニア世代ならFacebookなど、ターゲットに適したSNSを選定することで効率的に広告が配信できます。
2. 規約を守る
すべてのSNSには規約があります。
守らない場合は、審査に落ちたり配信を停止されたりするケースも少なくありません。
そのため、事前に出稿するSNSの規約をよく読んでおくことが大切です。
規制カテゴリーも事前によく確認しておきましょう。
3. クリエイティブを最適化する
クリエイティブは、一度作成したものを長期的に使い回すのではなく、その都度最適化していきましょう。
ユーザーの反応やトレンドなども踏まえ、クリエイティブの内容を更新することが大切です。
4. 効果を測定する
SNS広告を出稿したら終わりではなく、エンゲージメント率やインプレッション、リーチ数などの効果を測定しましょう。
複数のSNS広告を出稿し、効果を比較するのもおすすめです。
5. ハッシュタグを活用する
インスタやTikTok、X(旧Twitter)など多くのSNSは、ハッシュタグを活用することでより多くのユーザーにリーチできます。
人気のハッシュタグをはじめ、トレンドハッシュタグ、自社オリジナルハッシュタグなどを使い、トラフィックを増やしましょう。
SNS広告の成功事例5つ
実際にSNS広告を出稿し、高い費用対効果を上げている企業は多くあります。
ここでは、SNS広告で成功した下記の5つの企業を紹介します。
- snaq.me(スナックミー)
- 日産自動車
- 株式会社ツヴァイ
- 有限会社黒亭
- Yahoo!ショッピング
各企業がどのようなSNS広告を運用し、集客につながったのかを見ていきましょう。
1. snaq.me(スナックミー)
https://www.youtube.com/watch?v=KoVVRYxu5-I
「snaq.me」は、おやつを個々のニーズに合わせてパーソナライズ化し、定期的に届ける会社です。
YouTubeの動画広告の中のTrueView アクションを利用して、1カ月という短期間で申込者数を3倍にまで伸ばすことに成功しました。
クリエイティブに関しては、アニメーション制作をはじめ複数試し、指名検索やSNSからの流入なども増加した事例です。
2. 日産自動車
「日産自動車」はZ世代の若者に向けて、ブランディングの向上を目的にTikTokで動画広告を配信しました。
インパクトの強いTopview広告をはじめ、運用型広告も利用したところ、接触者の認知度率が36,9%もアップした事例です。
また、「日産」関連のハッシュタグに関しても前年度と比較すると2倍も増え、効果の指標となる6秒視聴率は平均を大きく上回りました。
3. 株式会社ツヴァイ
「株式会社ツヴァイ」は、婚活をサポートする結婚相談所を運営する会社です。
新規会員を獲得するために、Instagramのストーリーズのカルーセル広告を利用しました。
その結果、クリック率は63%上昇し多くのトラフィックを生み出すことに成功しています。
結婚歴や年齢などのターゲティングを適切に設定し、広告らしさを抑えたクリエイティブでコンバージョン率を上げることに成功した事例です。
4. 有限会社黒亭
「有限会社黒亭」は熊本県内で4店舗のラーメン店を展開しています。
LINEの友達の数に伸び悩み、LINE広告を運用した結果、大きな成果を上げることができました。
約8ヶ月間の運用で、友達の数を約7倍に増やすことに成功した事例です。
また、ターゲット顧客の生活時間に合わせた広告配信や友達限定クーポンの配信などを実施し、効率的に集客につなげています。
5. Yahoo!ショッピング
「Yahoo!ショッピング」は、簡単かつ安全に利用できるオンラインのショッピングサイトです。
X(旧Twitter)のモバイルアプリプロモーション広告を利用して、アプリ購入数の最適化を行いました。
その結果、アプリのインストールに対する新規購入のコンバージョンレートが、24%も上昇しました。
また、広告の費用対効果も31%上がり、大きな成果につながった事例です。
まとめ
SBS広告の種類や仕組み、成功のコツについて解説しました。
今回の記事内容をまとめると以下の通りです。
- SNS広告を運用すればターゲティングが効率的に行える
- 広告らしさを抑えたオーガニックな見せ方ができるのもSNS広告の魅力
- ステルスマーケティングは景品表示法違反になるため注意が必要
- SNS広告のクリエイティブは常に最適化することが重要
- 各SNS広告の規約に違反した場合はアカウントBANされることもある
SNSが人々の日常に欠かせない現代では、SNSによるマーケティングが必須と言えます。
SNS広告は費用対効果の高い集客方法の一つのため、自社のビジネスに活用していきましょう。
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