「ビジネスにどうSNSを活用すべきか分からない…」
「SNSのビジネスモデルが知りたい」
「実際にSNS運用に成功している企業の事例を参考にしたい」
このように、SNSとビジネスについての可能性を知り、自社マーケティングに活かしたい方は多いのではないでしょうか。
SNSも年々多様化しており、ビジネスの関わり方も大きく変化しています。
今回は、ビジネス用SNSの活用方法・ビジネスモデルをはじめ、メリットや成功事例などを解説します。
この記事は、登録者数120万人の自社YouTubeアカウント「あるごめとりい」やTikTok、Instagram など、豊富なSNS運用経験のある編集部が執筆しています。
SNSのビジネスモデルとは?活用方法5つ
現代のビジネスでは、SNSマーケティングによる集客が大変重要な要素となっています。
さまざまなタイプのSNSがありますが、ここでは基本的なビジネスモデルを5つに分けて解説します。
- サイトとの連携
- 課金システム
- 広告収入
- UCG
- P2C
どのようにしてSNSで利益を上げるのかを把握して、自社のマーケティングに活用しましょう。
1. サイトとの連携
SNSのビジネスモデルとして多くの企業が実施しているのは、SNSと自社サイトの連携です。
SNSの概要欄やプロフィールページなどに、自社サイトやECサイトのリンクを設置します。
SNSの投稿で商品やブランドを紹介し、自社サイトへ誘導するのは大変有効的な集客方法です。
2. 課金システム
SNSの有料化が一般的になりつつある今、ビジネスアカウントでは課金システムによって利益を上げることも可能です。
たとえば、YouTubeでは月額制のメンバーシップ制度により、限定動画へのアクセスや特典を受け取ることができます。
TikTokでも有料のプレミアムコンテンツ「Series」を、2023年6月より新機能として追加するなど、SNSの課金システムも多様化しています。
3. 広告収入
ビジネスアカウントでも、SNSに掲載される広告収入を得ることが可能です。
YouTubeでは、動画再生中に表示される広告が一定の条件下で視聴された場合、広告収入が発生します。
InstagramやLINEなどでも、同様に広告収入を稼げます。
4. UCG
UCG(User Generated Content)とは、ユーザーが主体となり生み出すコンテンツのことです。
企業案件ではなく、ユーザーが自発的に作成した商品に関する投稿です。
商品レビューに関する動画や画像、テキストなどがUCGに該当します。
UCGは企業案件による投稿よりも、一般ユーザーから好まれる傾向にあることが特徴です。
5. P2C
P2C(Person to Customer)とは、個人がダイレクトに顧客に商品を販売するビジネスモデルです。
SNSを活用してインフルエンサーとしての地位を確立し、その影響力を活かして商品やサービスを販売します。
ブランドを構築するまでの過程や商品化のストーリーなどを、SNSで投稿することで、商品への想いや魅力などを伝えられます。
ビジネスでSNSを利用するメリット5つ
ビジネス用SNSは、現代のマーケティングのスタンダードとなりつつあります。
ビジネスでSNSを利用するメリットは、以下の通りです。
- 売上が上がる
- 認知度が上がる
- ブランディングができる
- 顧客の声が聞ける
- 採用活動がしやすい
詳しい内容を解説します。
1. 売上が上がる
自社の商品やブランドの特性に応じてSNSのビジネスモデルを実践すると、売上が向上します。
投稿内容や自社サイトまたはECサイトへの誘導など工夫は必要ですが、トラフィックの増加を期待できます。
2. 認知度が上がる
多くの人が生活の一部として利用するSNSで発信を続けると、徐々に認知度が上がることもメリットです。
企業名やブランド名、商品名を覚えてもらうことは、信頼性の向上にもつながります。
3. ブランディングができる
SNSを通して、商品やブランドに対する認知拡大だけではなく、企業のブランディングが行えます。
具体的には、自社の企業理念や商品に対する想い、働く人々などを紹介できます。
4. 顧客の声が聞ける
SNSではコメント欄やいいね、シェアなどを通して、ユーザーの反応を確認することが可能です。
自社ブランドや商品に興味を持つユーザーの、生の声や反応を参考に、商品開発や改善に役立てることができます。
5. 採用活動がしやすい
企業にとって優秀な人材を獲得するのは簡単なことではありません。
SNSでは従来の形式的な採用活動と異なり、多様な形で会社の理念や職場の雰囲気、仕事内容を伝えることが可能です。
また、さまざまな企画を通して親しみやすさを感じてもらいやすく、多くの企業がSNSを通して優秀な人材の採用獲得に成功しています。
SNSの採用に関して詳しく知りたい方は、関連記事の「SNS採用完全マニュアル|企業の活用方法や運用のコツを紹介」も合わせてご覧ください。
ビジネスにおすすめのSNS6つ
ビジネスの活用におすすめの主要SNSは、以下の6つです。
- YouTube
- TikTok
- X(旧Twitter)
- LINE
ここでは、各SNSの特徴を解説します。
1. YouTube
- 国内月間アクティブユーザー数:約7,000万人(2022年10月時点)
- メインユーザーの年齢層:10〜50代
YouTubeは、長尺動画と短尺の縦型動画に対応するプラットフォームです。
10〜30代までのYouTubeの利用率は95%前後となっており、テレビは見ずにYouTubeだけを見るという若者は少なくありません。
40〜50代の利用率も85%以上で、アクティブユーザーは10〜30代よりも多いです。
エンタメをはじめ趣味や教育、ペット、ビジネスなど多様なジャンルがあります。
2. TikTok
- 国内月間アクティブユーザー数:1,700万人(2021年8月時点)
- メインユーザーの年齢層:10〜20代
TikTokは短尺の縦型動画を投稿できるサービスで、Z世代をターゲットにするビジネスにおすすめのSNSです。
10代のユーザーの利用率は約65%と最も高く、アクティブユーザーも多いです。
拡散力が高く、TikTokでバズると商品が爆発的に売れる可能性があります。
ユーザー参加型のハッシュタグチャレンジをはじめ、多くのミーム動画が作られるため、話題になりやすいことが特徴です。
3. Instagram
- 国内月間アクティブユーザー数:3,300万人(2019年6月時点)
- メインユーザーの年齢層:10〜30代
Instagramは、画像や動画を主体としたビジュアル重視のおしゃれな投稿が人気のSNSです。
女性の利用率が高く、メイクやファッション、グルメなどの投稿が多いことが特徴です。
Instagramはメタ社が運営するSNSのため、Facebookのデータにより精度の高いターゲティングが行えるのもよい点です。
4. X(旧Twitter)
- 国内月間アクティブユーザー数:4,500万人(2017年10月時点)
- メインユーザーの年齢層:10~40代
X(旧Twitter)は、短文テキストベースの匿名性のSNSです。
トレンドに強く拡散力も高いことから、ビジネスでも多く活用されています。
X(旧Twitter)のフォローを条件としたキャンペーンの展開や、他のSNSの告知などにも利用できます。
5. Facebook
- 国内月間アクティブユーザー数:2,600万人 (2019年7月時点)
- メインユーザーの年齢層:30〜50代
Facebookは、メタ社が運営する実名登録制のSNSで、世界的にもっとも利用されています。
SNSのパイオニア的プラットフォームでもあり、50代など比較的高い年齢層にもリーチしやすいことが特徴です。
6. LINE
- 国内月間アクティブユーザー数:9,500万人(2023年3月時点)
- メインユーザーの年齢層:10〜60代
LINEはコミュニケーションツールとして日本に定着しているSNSです。
幅広い年代で利用されており、10〜30代までの利用率は90%を超え、60代でも約80%と大変高いといえます。
企業のLINE公式アカウントでは、キャンペーンのお知らせや顧客とのコミュニケーション、採用活動など多様な利用方法があります。
ビジネス用SNS|成功するコツ
SNSを上手く活用することが、現代のビジネスのマーケティングではもっとも重要な鍵と言えます。
ここでは、ビジネス用SNSの運用を成功させるコツについて解説します。
- ペルソナに合うSNSを選ぶ
- 競合企業を分析する
- キャンペーンを実施する
- 広告の出稿
- インフルエンサーの起用
1. ペルソナに合うSNSを選ぶ
自社のターゲットとなるユーザーを明確にするために、ペルソナを設定しましょう。
具体的には、以下のような要素を決めて、自社商品を使うユーザーをイメージします。
- 年齢:26歳
- 性別:女性
- 職業:アパレル店員
- 趣味:食べ歩き
- 性格:明るく社交的
2. 競合企業を分析する
すでにSNSに参入している競合企業をベンチマークにして、分析するのも成功への近道です。
たとえば、次のようなポイントを分析します。
- 利用しているSNSの種類
- 投稿頻度
- 投稿内容
- キャンペーン内容
- いいね数
- コメント数
- シェア数
競合の動きを確認し、真似できる点は取り入れつつ自社の個性も出していけるとよいでしょう。
3. キャンペーンを実施する
フォロワー数を増やし話題性を呼ぶために、キャンペーンを実施するのも一つの手です。
新商品の発売時や季節イベントなどに合わせて、ユーザーにとってお得感のあるキャンペーンを開催しましょう。
- フォロー&コメントで’抽選100人にオリジナルグッズプレゼント
- フォロー&来店でドリンク20%オフ
- フォロー&シェアで新商品を5名にプレゼント
4. 広告の出稿
SNS広告にはさまざまな種類があり、予算に応じた運用が可能です。
ターゲティングが行えるため、効率的に広告を配信できます。
TikTokなどでは、一見広告と一般的な投稿の見分けがつきにくいこともあり、先入観なく見てもらえる可能性も高いと言えます。
SNS広告について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
5. インフルエンサーの起用
インフルエンサーは、個々の強みを活かしてすでに多くのフォロワーを抱えています。
そして、ユーザーはフォローするインフルエンサーに対する共感性や信頼性を強く持つ傾向にあります。
企業の広告とは異なる角度からユーザーにアプローチできることが、インフルエンサーマーケティングの強みです。
自社のターゲット層がフォローしているインフルエンサーを起用し、商品やサービスを宣伝してもらいましょう。
SNSマーケティングについてより詳しく知りたい方は、関連記事の「SNSマーケティング戦略完全版!成功事例3社も紹介」も合わせてご確認ください。
ビジネス用SNS|成功例6つ
最後に、ビジネス用SNSをすでに活用し、成功した企業の事例を6つご紹介します。
- ユニクロ
- ケイト(カネボウ化粧品)
- ダイソー
- ローソン
- NTTファイナンス
- マクドナルド
運用するSNSの種類も記載していますので、ぜひ参考にしてください。
1. ユニクロ
https://www.youtube.com/watch?v=td16lDSrcXU
【SNSの種類】
ユニクロは自社YouTubeアカウントを運用し、WEB限定動画やテレビCMなどを配信しています。
自社商品の紹介だけにとどまらず、ブランディング動画など多様なコンテンツを制作していることが特徴です。
2023年からは、元メジャーリーガー野球選手のイチローさんとの次世代育成コラボプロジェクト「イチローPOST」で、継続性のあるストーリーを投稿しています。
2. ケイト(カネボウ化粧品)
この投稿をInstagramで見る
【SNSの種類】
カネボウ化粧品のケイト・リップモンスターは、TikTokのインフィード広告を利用し、爆発的な大ヒットを生んだ商品です。
インフルエンサーも起用し、さらに投稿者の疑似体験を可能にしたオリジナルのエフェクトが話題となりました。
多くのミーム動画が生まれ、エフェクト利用の動画の視聴回数は460万回を超えました。
2021年のコロナ禍に発売された商品であるにも関わらず、約1年半で550万本をも売り上げ、市場でシェア率トップを獲得した商品です。
3. ダイソー
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【SNSの種類】
ダイソーはInstagramのみを運用しており、フォロワー数は190万人を誇ります。
週に数回の投稿を行い、商品の紹介や活用方法、お役立ち情報などを配信しています。
ダイソー商品を使ったレシピやDIY、クラフトなどの投稿は特に人気です。
多くのいいねやコメントなどのエンゲージメントを獲得しています。
4. ローソン
もちっぎゅっ!がたまらない♪#どらもっち無料 (^^)
1)このアカウントをフォロー
2)この投稿をリポスト
3)抽選で毎日1万名様に無料券!結果は自動でお知らせ#ローソン #ウチカフェ— ローソン (@akiko_lawson) May 17, 2024
ローソンは主要SNSをフル活用し、SNSマーケティングを行っています。
X(Twitter)では、キャラクターを立てて最新情報を更新しており、フォロワー数は835万人を誇ります。
無料券やプレゼントなどのキャンペーンを定期的に実施し、アカウントフォローやリポストを条件にしていることが特徴です。
5. NTTファイナンス
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【SNSの種類】
NTTファイナンスでは、FacebookとX(Twitter)、YouTubeを運用し、目的に応じて使い分けています。
Facebook では、企業がサポートするアスリートや社会貢献活動などを投稿し、ブランディングを行っています。
また、X(Twitter)ではイベントの告知やお知らせなどを投稿し、YouTubeでは事業やサービスに関する情報を主に発信していることが特徴です。
6. マクドナルド
https://www.youtube.com/watch?v=hwetQwKQyKU
【SNSの種類】
マクドナルドでは、複数のSNSをマーケティングで利用すると同時に、LINEアカウントを採用目的で運用しています。
【バイト募集】公式アカウントより友達登録をして、その後はトーク上で応募フォームに必要事項を記載して応募できる仕組みです。
マクドナルドでは、LINE採用アカウントを運用し始めて5ヶ月の間で、70,000人もの友達登録者と2,000人の応募者を集めることに成功しました。
まとめ
SNSをビジネスに活用する方法やビジネスモデル、成功例などを解説しました。
今回の記事内容をまとめると以下の通りです。
- SNSの代表的なビジネスモデルは自社サイトととの連携や課金システム
- ビジネスでSNSを運用すると売上やブランディングが向上するなどメリットが多い
- SNSマーケティングは競合他社を分析することが大切
- SNS上でキャンペーンを実施すると高い集客効果が期待できる
- インフルエンサーを起用して自社商品を宣伝するのもおすすめ
SNSの活用次第で、ビジネスは大きく成長する可能性があります。
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