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1晩で7万人の顧客を獲得した新職業グロースハッカーとは? 仕事内容から年収まで徹底解説

マーケドリブン編集部

マーケティングの基礎から実践までを解説します。 得意領域はYouTubeマーケティング。 登録者数累計100万人超のチャンネル運用担当、 元民放キー局、TV制作会社などのメンバーが所属。

グロースハッカーとは顧客獲得・サービス向上を目指す職業です。

そんなグロースハッカーは、GoogleやAppleなどの巨大IT企業が集まるビジネスエリアであるシリコンバレーで、今一番需要の高い職業と言われています。シリコンバレーは現在、スタートアップ企業の最先端と呼ばれており、AirbnbやDropboxなどの巨大スタートアップ企業がこの地から生まれています。

 

そんなシリコンバレーを追って、日本でもグロースハッカーという職業がインターネット・IT業界を中心に浸透しつつあります。

実際にインターネット・IT業界を中心に、グロースハッカーの求人は増えており、中には年収1000万を超える求人もあります。

 

しかし「グロースハッカー」という言葉は知っていても、仕事内容や収入がわからないという方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、仕事内容やグロースハッカーの成功事例さらに年収などを詳しく紹介します。

本記事を読んだ後には、グロースハッカーという職業が今後のキャリアの選択肢としてイメージできるようになっていることでしょう。

グロースハッカーとは

グロースハッカーとは、サービスの成長(Growth)を仕組み化(Hack)する「グロースハック」の手法に特化した職業です。

具体的には、グロースハッカーはABテストなどを用いたサービス検証をもとに、分析・改善を繰り返し行います。その中で、サービスをユーザーの自発的な拡散(紹介やレビュー)によって自動的に成長するような仕組みを作ることを目標とする職業です。

グロースハッカー 図解

ちなみにABテストとは、web表示スタイルを2つ作り、どちらがユーザーに好評かを比較検証するテストです。この比較検証を繰り返すことで最適な表示スタイルを見つけることができます。

ABテストのような検証をもとに、分析・改善を繰り返す「グロースハック」の手法は、マーケティングツールを提供するQuaraloo社を設立したアメリカの起業家ショーン・エリス氏が、2010年に自身のブログ記事で唱えた考え方であり、比較的新しい考え方です。

このABテストは売り上げやCVRの向上を目指したwebページを制作するのためのテスト方法としてよく知られている検証方法です。

編集部
CVRとは?-「コンバージョン率」という、ページを訪れた人の中で何%の人が商品購入や申し込みなどの行動をしたかを示す指標です。

ABテストの成功事例として、「MOVEXA」というアメリカのサプリメントを販売する会社が、売り上げを約90%上昇させた事例があります。この会社のABテストは、「サプリメント」という言葉を購入ページの商品説明欄に入れるかどうかだけを検証する簡単なものでした。しかし、細かな検証を行うことで売り上げが格段に上がったのです。

グロースハッカーとマーケターの違い

「グロースハッカーとは何者か」がわかった読者の皆さんの中には、調査・分析をして販売促進を行うマーケターとの類似点に気付いた方も多くいると思います。

しかし、マーケターとグロースハッカーは活動の「目的」が明確に違います。

グロースハッカー マーケター 違い

グロースハッカーはサービスをあらゆる角度から分析し、改善する作業を繰り返し行います。その結果、サービスが自動的に拡散される仕組みをつくることが目的です。

一方マーケターは広告の出稿やブログSEOの向上など、既存ユーザー以外への発信でサービス認知度向上や顧客を獲得することを目的とします。

そのため、グロースハッカーとマーケターは全く別の役割を果たしています。

グロースハッカーに必須な3つの姿勢

  • マーケティングからプロダクト制作まで一貫して関わる姿勢
  • サービスの成長に責任を負い、考え得る必要な施策を細かい点まですべて実施する姿勢
  • ユーザーの声やデータ分析を大切にする姿勢

グロースハッカーは、この3つの姿勢を持ち続けることが重要です。この姿勢を持ち、グロースハッカーは次の仕事を行います。

グロースハッカーの仕事内容

「サービスの成長を仕組み化する」グロースハッカーの仕事内容は多岐に渡りますが、その仕事の1つにwebページの検証・分析・改善が挙げられます。

webページを最適化するために、まずwebページの現状をGoogleアナリティクスなどを駆使し、分析します。

このようなwebページの弱点改善のために、仮説検証をひたすら行います。具体例として、データ分析で判明した、ユーザーがサイトを去りやすい場所を改善するという作業が挙げられます。ユーザーがサイトを去りやすい場所の改善策をいくつか作り、「どの改善策が最適か」という検証をABテストで行います。

このようなwebページの弱点改善のために、仮説検証を繰り返し行います。これがグロースハッカーの代表的な仕事です。

グロースハッカーの成功事例3選

グロースハッカーの仕事内容を理解したところで、次はグロースハッカーの成功事例から具体的な仕事内容・成果を見ていきましょう。

1億8000万ドルの政治資金を集めたグロースハッカー

ミット・ロムニー氏

(ミット・ロムニー氏)

この事例はグロースハッカーの名前が知れ渡るきっかけとなった事例です。

2012年のアメリカ大統領選挙で、共和党のミット・ロムニー陣営はアメリカのスタートアップでグロースハッカーとしての実績を持っていたアーロン・ジーンを招き入れました。ジーンはwebサイトのデザイン変更・改善を数時間単位の細かいサイクルで検証・改善を行いました。その結果webサイトを通じた献金が1億8000万ドル(当時の為替レートで約140億円)に達する大成功を収めたのです。結果として陣営は当時現職のオバマ氏に負けてしまいましたが、グロースハッカーの存在が大きく話題になりました。

参照記事:https://exidea.co.jp/journal/growth-hacking-in-us

Dropboxが一晩で7万人の会員を集めた方法

Dropbox

Dropboxのグロースハッカーに就任したショーン・エリス氏は、Dropboxについての徹底的な調査を行い、新規ユーザーの3人に1人が既存ユーザーの紹介によってDropboxを使い始めていることを突き止めます。

そこでDropboxは、サービス満足度向上とともに、友人へのDropbox紹介で追加容量を獲得できる仕組みを作りました。その結果、ユーザー自身がサービスを自動的に拡散する仕組みを作ることに成功したのです。

その結果、Dropboxは広告費を一切かけずに、たった5年で約1億人のユーザーを獲得しました。

サービス満足度向上とユーザー自身の拡散をデザインしたこの事例は、まさにグロースハッカーの活躍例と言えるでしょう。

参照記事:https://exidea.co.jp/journal/growth-hacking-in-us

Huluグロースハッカーの「解約させない」ための執念のページ制作

Hulu ロゴ

Huluは日本でサービス開始した2011年、会員が増えず悩んでいました。

そこで、Huluのグロースハッカーとなったアンドレイ・マリネスク氏は、シンプルかつ複雑なページ制作でHuluの課金ユーザーを増やしていきました。

シンプルかつ複雑とは、「サービス開始までをシンプルに」、「サービス終了を複雑に」したということです。

顧客は選択が多いほど疲れるという「パラドックスオブチョイス」という行動心理学の言葉があるように、人は選択肢が多いほど疲れ、購入を躊躇います。そのため、まずは購入までの流れを最短化しました。

それと同時に、解約を望む人へのサポートを最大まで手厚くしました。解約ページに飛ぶ前に、

  • カスタマーサービスの電話番号の表示
  • 「アカウント12週間一時停止」オプション

を表示します。それでも解約を希望の場合は、「1ヶ月無料」オプションを最終兵器として投入するのです。こうして繋ぎ止めた顧客に対し、満足度を高める施策を打ち出すことで、顧客にもう一度価値を感じてもらえるようにするのです。

「パラドックスオブチョイス」のメリット・デメリットを上手く使った、執念のグロースハックによってHuluは成長し、4年間で100万件の新規ユーザーを獲得しました。

参照記事:https://growthhackjapan.com/2014-02-07-how-hulu-perfected-freemium-model/

グロースハッカーに求められる能力・スキル

統計学による分析・検証力

統計学の知識はグロースハッカーに必要不可欠です。この記事でも多々取り上げているABテストやデータ分析の際に、統計学の知識は役立ちます。この能力の重要性は、政治資金を集めた上記事例でABテストが大活躍していることからわかると思います。

そして、この統計学の知識をもとに、様々なデータを分析する技術が必要になります。データを分析し、検証する力が必要であることは、本記事でお話ししてきた通りなので理解しやすいと思います。

データ分析や統計の基礎を学びたい方は、総務省統計局が行っている無料のデータサイエンス講座がおすすめです。手軽で誰でも受けることができます。

データサイエンスオンライン講座-総務省統計局:https://www.stat.go.jp/dss/online_index.html

もう少しステップアップした勉強を探している方は、統計検定を取得することをおすすめします。基礎的なデータ分析から専門的なデータ解析技術が問われるため、グロースハッカーとして必要な知識を得ることができます。

統計検定公式HP:https://www.toukei-kentei.jp/

企画立案・計画力

グロースハッカーは、「サービスの成長を仕組み化する」という目的のためなら、手段は固定されていません。様々な手段の中から適切に作業を選んでいく計画力や、改善・成長のための新しい企画を企画し続けていく力が必要になってきます。

また、成長に対する「費用対効果」も考慮することが求められるため、金額面も考慮した計画力が必要になります。

プログラミング力

プログラミング技術と言っても、高度な力を身につける必要はありません。ABテストや細かな修正の手段・方法を理解していると、自身でwebの改善を行うわけではないにしても、プログラミングチームとのコミュニケーションが円滑になります。

上記事例で登場した元Huluのグロースハッカー、アンドレイ・マリネスク氏は「プログラミング能力はグロースハッカーに必要ない」と発言しているため、他の能力と比べると優先順位は下がります。

グロースハッカーの推定年収

仕事を語る上で収入は切り離せない話題です。

グロースハッカーの年収はどのくらいなのか?

グロースハッカーは分析能力、それをもとにした改善や新企画立案など、様々な能力が求められる職業です。そのため、経験・知識の差が他の職業より高くなると考えられます。この傾向は実際の求人にも現れています。

転職サイトdoda・indeedでは年収1000万円以上のグロースハッカー求人は4件発見されました。

会社A300万円〜1000万円
会社B600万円〜1000万円
会社C600万円〜1000万円
会社D500万円〜1200万円

実際に、年収に幅を持った求人が多くなっていることがわかります。

さらにdoda・indeed内のグロースハッカー求人全てを参照すると、

未経験300~400万円
経験・能力あり600万円以上

というライン設定が一般的であると言えます。

また上記の通り、経験有りの場合は能力によって年収が大きく変わってきます。そのため、グロースハッカーの年収は個人の能力によって大きく変わってきます。

まとめ

ここまで、グロースハッカーの仕事内容、必要スキルや年収を紹介してきました。

グロースハッカーの目的である「サービスの成長(Growth)を仕組み化(Hack)する」を念頭に置いて、様々な手段で改善を繰り返すことができる人がグロースハッカーになることができます。

グロースハッカーに興味のある方は、知識をつけ、ぜひ挑戦してみてください。

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